今年はトラファルガー戦勝200周年
2005年 07月 10日

それでも、その当時の歴史には(以前に比べて)詳しくなりました。
記念式典の写真はネットですでに見てあったのですが、先日、意外なところで関連写真にお目にかかったのです。
それはフランスの週刊誌「レクスプレス」7月4日号。
「La semaine en images」--- 「映像で語る1週間」とでも訳しましょうか--- という、冒頭見開きのページです。
この週の「レクスプレス」は、いつになく読みやすい記事がいっぱい。
特集記事は「朝鮮総連---金日成に忘れ去られた人々」。これは未読。
つい先に読んでしまったのは、モナコのアルベール王子の隠し子騒動に関する記事。王子と、その子どもを生んだ女性の、どちらにも偏よらない、公平な視点で書かれています。
脱線失礼。話を元に戻しますね。
左下の解説文にはこんなことが書かれています。
トラファルガーの華麗な祭典 --- 6月28日、トラファルガー戦勝200周年を記念して英国海軍主催の国際軍艦パレードが行われ、フランスからは航空母艦シャルル・ドゴール(右)が参加した。フランス人としては、歴史的に敵であった国に敗北した記念式典に参加するということ自体に納得がいかない、という意見もあるが、この素晴らしい光景には誰しも感嘆の声を上げずにはいられない。英国海軍の歴史とともに歩んだ軍港ポーツマスとワイト島の間にあるソレント海峡には、34ヶ国の艦船が集結した。
長年角をつき合わせてきた過去はあるけれど、今や成熟した大人の関係を築いている、という感じ。悪くないと思いません?
実をいうと、「フランス語をやってよかった」と強く思うのは、こういう記事を読めるときなのです。
「イギリスから見たフランス」に関しては、おそらく日本語でも情報を手に入れやすいと思うのですが、「フランスから見たイギリス」はなかなかわからない。
私は子どもの頃、イギリス児童文学で育ったので、イギリスに対してはかなり深層までくいこんだ親近感を持っています。一方、フランスに対する親近感は(一般の日本人のレベルよりもずっと強いはずだけど)、それに比べると、表層にとどまっているといえます。
英語とか英文学に進むかわりに、あえてフランス語を学んだことにより、イギリスを外から見ることができるようになれた。これが嬉しいのです。
フランス語メインの人でこんなことを言う人、私以外にはいないだろうな・・・(苦笑)
by foggykaoru | 2005-07-10 10:14 | 西洋史関連 | Trackback | Comments(0)