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アップルパイにからしは不要[追記あり]

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「スカラブ号の夏休み」の新訳。2015年7月刊行。
アップルパイにはカスタードが必要なんです。よかったよかった。
ネタがなくなってしまってしまったのはちょっと寂しいけど(爆)

この巻、ツバメたちが登場しないけれど、昔からかなりお気に入りです。
かねてから思っていたのですが、大おばさんの調査からラストまでが実に面白い。いろんな人たちがてんでにしゃべってて、その中でひときわいい味を出しているのがコック。
で、ディックったら「コックはなぜ泣いているのかなあ」とか言っちゃって。をいをい教授さんよー。

でも、一か所、意味不明なところがあったんでした。
どこだったっけ・・・

巻末の原稿を書いているランサムファン、よーく知っている人でした。あー驚いた。ほとんど月1で会ってるのに、何も教えてくれないんだもん。







全集375ページ6-7行目。
「もう、あの方をこわがらなくてもよござんすよ。」と、コックがいった。「あの方は生きて帰っちゃまいりませんよ。」


文庫下巻215ページ。。
「もう、あの方をこわがらなくてもよござんすよ。」と、コックがいった。「もどるとしても、おずおずですよ。」


意味がわからないわけではない。
わかるにはわかる。
けれど、大おばさんのキャラを考えると「おずおず」は限りなく意味不明。

by foggykaoru | 2015-08-03 22:50 | 児童書関連 | Trackback | Comments(8)

Commented by むっつり at 2015-08-04 05:07 x
ツバメの谷では、嫌なガミガミおばさんだったのが、見事に人間的になっていますね、ミス・ターナー…
なんとなく独身だと思っていましたが、改めて読み直すとメアリーさんの心の声って、なかなか辛辣
「かわいそうな人」って…
Commented by foggykaoru at 2015-08-04 06:13
むっつりさん。
あのメアリーの心の声は、子供心にしっかり焼き付いてます。
ああいうふうに、それまでは内面が描かれていなかったメアリーの心情が丁寧に描かれているから、読者はぐんと引き込まれんですよね。
Commented by ゆきみ at 2015-08-04 11:02 x
甥っこと新幹線に乗る時のために、開かずに置いてあったのですが、慌てて巻末の解説を読みました。
素敵な文章。涙が出ました。
Commented by foggykaoru at 2015-08-04 17:25
ゆきみさん
彼の口調を彷彿とさせる文章ですよね。
そっちを先に読んだので、本当にスーザンのことがしょっちゅう出てくるのだということがわかりました。
Commented by Titmouse at 2015-08-04 19:25 x
私も買ってすぐに巻末の解説だけ読みましたよ~。

意味不明な箇所、原文は
They'll be bringing her back feet foremost.
でした。
with one's feet foremostで「棺に納められて」から以前の訳。
ちょっと違うけどsternforemostが「船尾を前にして」の他に「In an awkward, blundering manner.」の意味もあるようなのでそう解釈したのかな。
Commented by むっつり at 2015-08-04 20:40 x
子供向ですから表現を和らげようとして意味が解りにくくなっていますよね。
湖さらいを楽しみにしているガキが登場しているのに
トムソーヤの冒険では舟大砲を乗せて、空砲の振動で水底のモノを浮かばせようとしていましたが…、英国ですし、おそらくは底引き網だったのでしょうね

それにしても湖水地方の集大成に相応しい作品ですよね。
今まで、登場してきた人物が次々と登場
設定された人物像に従って、自由に動いている印象なんです
伝書バトでウォーターズミートには年寄りと子供しかいないと言う台詞まで拾い上げて、ジャッキィまで創作していますし…

ハードカバーの色の意味は知りませんでした。
改めて、名探偵ポアロのDVDで湖水地方が舞台のを見て観たら、建物も岩も石垣もあの色なんですね(雲の色も)
灰色と緑とくすんだ濃い青だけの世界‥
たんに、初めて遭遇したのが図書館でしたし、手垢汚れが目立たない色だと思っていた私は浅はかでした
Commented by foggykaoru at 2015-08-05 07:29
Titmouse さん
難しい! 神宮先生を悩ませた表現だけある。

戻ってきたときは死んだようになってますよ
とか?
Commented by foggykaoru at 2015-08-05 07:33
むっつりさん。
あの靴箱までしっかり使ってるし。 
書きながら、ランサムは
「ぼくってもしかしたら天才かも?」と思ったに違いない(爆)
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