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消えた少年

旅行から帰ってきました。
台風直撃の台湾を経由していくため、成田に行っても出発できないかも
と思いつつ、家を出たのですが、JALがさっさか運休しているのに、チャイナエアラインは根性で飛びました。偉いぞ。
無事に台北に着陸したときはほっとしました。

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で、旅行に持っていったこの本。
スウェーデンのゴットランド島で起きる少年失踪事件。
少年の周囲の大人たちのごちゃごちゃした問題と、事件を追う女性警官のごちゃごちゃした問題がからみあう。

スウェーデンではこのシリーズがドラマ化されているらしいけれど、なるほどという感じ。
推理そのものより、登場人物それぞれが抱える問題とか、社会問題が面白いです。
でも面白くてやめられない、というほどではない。
旅行中にちびちび読むのにぴったりでした(苦笑)

でも、科学的にはあれで片づけてしまっていいのかよ
という疑問が湧きます。
絶対に片づけられないと思う。やばすぎ。

本筋とは全然関係ないのですが、北欧の小説を読んでいて「暑くてたまらない」とか書かれていると、ヒートアイランド在住者としては「何を甘えたことを」と思ってしまいます。

あと、「ミッドサマー」という訳語はどうかと思うんですが。
「ミッドサマーイブにはみんな酒を飲んで過ごす」とか書かれているから、単なる「真夏」ではなく、たぶん「夏至」とか「夏至祭」のことなのでしょう。きちんと日本語にして訳注を付けてほしいです。

この本に関する情報はこちら

by foggykaoru | 2015-08-16 22:07 | 推理小説 | Trackback | Comments(6)

Commented by ラッコ庵 at 2015-08-17 00:57 x
>推理そのものより、登場人物それぞれが抱える問題とか、社会問題が面白いです。
…こういうの、「笑う警官」シリーズや「ドラゴンタトゥーの女」などと同じスウェーデンの伝統なのかな。このごろは歳のせいか?あまり重いのはちょっと…のていたらくです。
Commented by むっつり at 2015-08-17 19:43 x
真夏の夜の夢と同じ様な誤訳ですね
シェークスピアの作品も夏至が真夏と誤訳ですから
Commented by foggykaoru at 2015-08-18 00:25
ラッコ庵さん。
私はもともと「推理以外」が好きで推理小説を読んでるのかもしれない、とも思ったり。
また、推理小説というジャンルにおいては、推理そのものは、もう種が尽きちゃってるのかな?とも思ったり。
Commented by foggykaoru at 2015-08-18 00:27
むっつりさん。
誤訳ではないんです。「ミッドサマー」で逃げちゃってるから。
ランサムの新訳もそういうのがすごく多いですよね。
翻訳業界の趨勢なのでしょうか・・・
Commented by ケルン at 2015-08-20 13:02 x
かおるさん、おかえりなさい。

その本も含めてスウェーデンの現代小説は未読ですが、なんとなく、子ども向けの本でも、ハッピーエンドを目指すのではなく、徹底的に現実主義というか、容赦ないというか、きれいごとで終わらせない風潮はあるような気がします。だからミステリとか犯罪小説は、底なしに暗いのだろうなー(寒いし)と思って、積ん読しています。

翻訳しないでカタカナのまま残すのって、翻訳者の怠慢と思ってしまいます。外来語として、日本語に定着しているのでないなら、使わないでほしい。日本語を守っていくという気持ちが足りないのでは、と思ってしまいます。止められる立場にある編集者も、容認してしまっているんでしょうね。
Commented by foggykaoru at 2015-08-20 23:02
ケルンさん。
この小説の場合は底無しに暗いというほどではないのです。
ただ、をいをい、これで終わりにするのかい?あっちもこっちも片付いてないじゃないか、という感じがしますけど。

>翻訳者の怠慢
ですよねー
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