大オオハムはイギリス諸島にいない
2016年 03月 22日

「シロクマ号となぞの鳥」の岩波少年文庫版、ついに2016年1月15日に刊行されました。
いや~、よかったよかった。
正直なところ、「はやく! はやく!」とせかされているうちに、はっと気づくと「さようなら!」と、いきなり子供たちと別れさせられてしまうこの巻、あまり得意ではありません。
子供のころ、あまり読み返していないので、どこがどう改訳されたのかさっぱりわからないのですが、とりあえず「風笛」が「バグパイプ」になっているのには納得。
「風笛」は長年の謎でした。
大学の頃、スコットランドに行って、バグパイプの音色をさんざん聞いたのですが、それこそがあの風笛だったのだと気づいたのは、それからさらに数年(数十年)後のことでした。
さらに、「great nothern」という鳥が「大オオハム」でなくなったことは一目でわかりました。
事情通の友人によりますと、全集刊行時、「great nothern」の和名は決まっていなかったそうで。若き神宮輝夫先生は山科鳥類研究所(←なんとなくやんごとなき香りがする研究所です)の大御所の助言をもとに「大オオハム」としたのだそうです。
その後、和名が決まった。
だから、この文庫版に登場する鳥の名称は、その和名なのです。
ゆえに、「大オオハム」はイギリス諸島で巣をつくらない。
それどころか、そもそもイギリス諸島には(っていうかどこにも)存在しない。
で、この本の内容自体には関係ないけれど、見つけてしまいましたよ、ミスを。
上巻216ページの訳注(2)。全集の間違った訳注をそのまま流用しています。「オオバンクラブ」にはたまご収集家なんか登場しないってば!!
巻末の解説は、白百合女子大学の児童文学科の人の手になるもの。
ランサム愛にあふれていて感動的。必読です。
特にうなったのは「わたしたち、コックだからわからない」の場面について。
こんなふうにかわせるのは、大人の女性だからなのかもしれません。ほんとうにそうだよね!
あまり読み返していないこの巻の中で、くっきりと覚えているのがこの場面。
ほんとうに大人の女性じゃなければ、こんなことは言えない。
・・・今の私より大人かもしれない(自爆)
「シロクマ号となぞの鳥」の舞台を訪れた旅行記、メインサイトにあります。
児童文学メインの旅ではなかったので、一般旅行記の中に埋もれているのですが、このページに続く数ページは、ランサムファンのための旅行記。一般ピープルは相手にしてない(苦笑)
お暇があるときに、覗いてやっていただけると嬉しいです。
by foggykaoru | 2016-03-22 21:10 | 児童書関連 | Trackback | Comments(7)
卵を売って小遣い稼ぎをしている奴が居ただけですものね
日本にいない鳥の和名って、考えたら適当ですものね
このシリーズも無事に終わりましたが、ツバメ号がスワロー号にされなくて良かったです。
間違っていないし、むしろ正しいでしょうが違和感しか残らないでしょうから

