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無名

沢木耕太郎が、実父を見送った経緯を描く。
どういうわけか、南木さんの「家族」に続いて、似たような本を立て続けに読んでしまった・・・
古本屋で立て続けに見つけてしまって、つい手が伸びてしまったのだ。

沢木さんの父親は恵まれた家庭に育ち、山ほどの読書をしていた。
その知性は戦後の混乱期の中で世間的な成功を得ることにはまったく結びつかなかったのだが、文学的DNAは着実に息子である沢木耕太郎に伝わったのだ。

それにしても
子が親を見送るときは、いろいろあるんです。
そもそも子は、親に対して、多かれ少なかれ、屈折した思いがある。
沢木さんにもあった。
「屈折の塊」である南木さんに比べると、沢木さんの屈折の度合いのほうがずっとマシ(マシという言い方は変だけど)だけど。

私にも大いにあったなあ
今もそれを抱えてる
と、しみじみ思った。

シルバー世代には興味深く読める本だと思う。

by foggykaoru | 2016-06-19 20:59 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

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