オークシイ著「紅はこべ」(河出文庫)
2005年 10月 02日
たとえば、怪傑ゾロ。これは数年前、「マスク・オブ・ゾロ」を機内で観て
たとえば、エル・シド。これも、その後スペインの歴史本を読んだおかげで、どういう人かよくわかりました。
そして、この紅はこべ。検索してみて、これが小説の主人公で、あくまでも想像上の人物であり、フランス革命中にフランス貴族の亡命を助けた謎の人物であるということはわかりました。
でも、どうせだったらいずれ原作を読みたいと思って数ヶ月。
最近、「レ・ミゼラブル」の原作を読んでみたいという気分が盛り上がっているのですが、果たしてあの超長編をほんとうに読めるのか、、、という弱気がもたげ、とりあえずこちらを先に読んでみた次第です。「フランス史を背景にしたロマンチックな小説」という共通項があるので。
アタリでした。
これこそ今の私の気分にぴったりの本でした。
革命のわさわさ感の中で、美しい貴婦人やかっこいい貴公子が山ほど登場し、大冒険を繰り広げます。
前半こそ「紅はこべは誰か?」という謎がありますが、案外早くネタバレし、その後の活劇も「予定調和」の中に進行します。
「謎が謎を呼ぶ」という展開を期待しているとがっかりするかも。
でも、ネタバレしていても、時代の雰囲気が味わえます。ちょうと一昔前の推理小説みたいに。
しかし、つくづく思ったのですが、王侯貴族を次から次へとギロチン送りにしたフランスって、メガネをかけた人はインテリだからと皆殺しにしたカンボジアのポルポト政権と同じですね。周囲の国々から総スカン食ったのがよくわかりました。で、その後に登場する皇帝ナポレオンが、ヨーロッパを征服しようという勢いで戦争をおっぱじめる。これはナチス・ドイツがやったことと同じです。似たようなことをしても、後になってやったほうが、記憶が新ただから、悪者というイメージが強くなるんだな。もっとも、ナポレオンはヒトラーと違って、他民族を抹殺しようとして殺人工場を作ったりはしなかったけれど。
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by foggykaoru | 2005-10-02 21:29 | 普通の小説 | Trackback | Comments(6)
アタリだったんですね(笑)
大儀、危険、秘密結社・・・道具だての揃ったロマンチック冒険小説のお手本、これを軽くするとハーレクインヒストリカルになるんだなーと思います(笑)「アンジェリーク」なんて、「紅はこべ」から生まれたのではないかな?なんて考えてしまいます。
私のなかのサン・ジュストは「ベルサイユのばら」に出てきた美青年のイメージが強くて、「紅はこべ」のサン・ジュストは別人のようです(苦笑)
でもポルトガル、イギリス、スペイン、フランスは、アフリカ人奴隷貿易をやりましたからねぇ。誰もアフリカのことを問題にしないのがかわいそう。こちらの方がナチよりもひどすぎ、。ポルトガルの400年の奴隷貿易で、その売られた人たちの人権保障をやったら、ものすごいことになりますよね。
「紅はこべ」は、たぶんリライトしたのを、ほんっとうに小さいときにちらっと読んだのではないかと。
サン・ジュストの名前、気になっていたんです。実在の人物ですよね?
ベルばら1回しか読んだことがないから、あんまりよく覚えてないの。
うわ~♪ お元気そうでよかった~
「紅はこべ」、映画もドラマもなんにも見たことがありません。ほんとうに名前しか知らなかったんです。
>鼻持ちならない嫌な奴加減
をを、そこがポイントですものね♪
要するに、大航海時代に海にのりだしていった国々はみーんなひどいことをやってます。
いちばん悪辣だったのはイギリス。
インドにも賠償せえよ。
奴隷貿易のおおもとの思想は十字軍にさかのぼるわけで。

