堀口大學訳「813」(新潮文庫)
2005年 11月 02日
原作のある映画なんか観るもんじゃありません。
観ると、映画だけで終わらなくなるから。
映画「ルパン」を観て、原語でルパンを1冊読んだことは、すでにこちらとこちらでご報告したとおりです。
そこで終わるはずだったんですが・・・
ネットをやらない、つまりこのブログも見てない友人に、ルパンのことを話したら、今度は彼女がルパンに興味を持ち、堀口大學訳を読み始めてしまった!
曰く、
「大人になってから読むとルパンは面白いわ!
オッシャレなのよーーー!!!
あの味は子どもにはわからないわっ!
特に『813』! 最高に面白いっ!!!」
この熱弁につられて、ついつい堀口訳『813』を手にとってしまったわけで。
ミイラ取りがミイラになった? ちょっと違う。。。全然違うってば。
読んでみたら、、、おおお、日本語はフランス語と違ってすらすら読めるぞ!(自爆) ルパンって早く読むと面白いじゃん!
堀口訳、古めかしすぎて、笑えるところもあるけれど、なかなか味があっていいです。それに、原語のルパンだって、たぶん、今のフランス人が読むと多少古臭い文体なんだろうし。
楽しく読み終えた・・・つもりだったのに、なんとこの作品、1冊では完結してないんですね。がちょーーん。
『続813』、早く手に入れなくちゃ。
この本に関する情報はこちら
by foggykaoru | 2005-11-02 20:52 | 推理小説 | Trackback | Comments(8)

同感です。同じ穴に入り込みました。
昔買ったポプラ社を実家からひっぱりだしてきて読み返しているところです。「813」はポプラ社では1冊だけで完結してました。あとがきを読むと"813"と"Les trois crimes d'Arsene Lupin"2作品をくっつけて「日本の少年少女のみなさんにはわかりにくいフランスの風俗習慣や、みなさんには理解できないおとなの世界のできごと」などを省いてあるとかかれておりました。大人な私は省かれてしまった「フランスの風俗習慣」や「おとなの世界のできごと」が気になって気になって(笑)
熱帯雨林で堀口大學訳あたりをうろちょろ彷徨ってます。 ああ、誘惑が・・・。

『シェイクスピアを盗め』も予約してるし、読む本がかおるさんを追いかけている気がしないでもない(笑)。でも次はサトクリフ『王のしるし』です~。
おお、お仲間!!
たぶん、省かれてしまったこそが、大人には「おフランス」をこそばゆく感じさせてくれるんだと思います。
この際、ぜひ堀口大學訳を、、、って私は新潮社の回し者かっ!?(爆)
おお、またまたお仲間!!
お互い、映画を観ただけで満足できる体質だったら、どんなにか気が楽でしょうねえ。。。(笑)
サトクリフはあまりにも古代のことなので、なかなか手が出ないんです。「太陽の戦士」だけは読んだけど。
いつになったら残りを読むのかなあ。


堀口大學訳のルパン、おもしろそうですね。私も読みたくなりました。映画もなかなかの出来とか。
私は最近、吉田健一訳のロビンソン・クルーソー全訳版を読みました。なかなかおもしろかったですよ。
サトクリフ、時代が古すぎますか?
私は会社の上司が無理矢理貸してくれた塩野七生のローマ人の物語を今、読んでいるのですが、読んでいるうちにサトクリフのローマンブリテンものを再読したくなりました。
サトクリフ、新しい時代のものとしては、「はるかスコットランドの丘を越えて」というスコットランドの話もなかなか切なくていい話でしたよ。17世紀のお話です。
私の一番得意な時代はルネサンスなんです。
だからシェークスピアの時代はOK。
でも、ウィリアム征服王以降の物語なら、「ちょっと古いけど、まあ読んでみっか」という気分になれるので、チェックしてみますね。
「宝島」の全訳、新潮文庫でしたっけ?
子どもの頃はやたらに怖いだけで好きになれなかったんですが、7、8年くらい前に全訳を読んだら、めちゃくちゃ面白くて「目からウロコ」でした。
17世紀のスコットランド・・・。イングランドにやられちゃう時代、、ですよね? 切ないでしょうねえ。そそられます。