アーサー・ランサム著「ツバメ号とアマゾン号」他11冊(岩波書店)
2005年 01月 15日
いかんいかん。いの一番に紹介しなくてはいけないのはこっちでした。「ツバメ号とアマゾン号」(右の「ライフログ」というところからアマゾンにリンクを貼ってます)に始まる12作品を収めた「アーサー・ランサム全集」は、私にとって、いわばバイブルのような存在です。(左の画像はケースに入った7巻「海へ出るつもりじゃなかった」)
そもそもホームページ運営などということを始めたのも、
「ツバメ号・・・」の舞台となったイギリス湖水地方を1977年に初めて訪れたときの思い出を、ランサムの作品を愛する人たちに読んでもらいたかったからだし、今、世界各地を旅して歩くようになったのも、「死ぬ前に(爆・・・だけど当時は本気)ぜひ湖水地方に行きたい」と思い続けた10年間があってこそ。あの間に「『遠くに行きたい』エネルギー」をたっぷり貯め込んだ、という気がするのです。第一、情報がほとんど無かった77年当時に湖水地方に個人で行くのは、けっこうな冒険でした。それをやりとげたせいで、「行きたい」と思いさえすれば行けると思ってしまった(笑)。そういう意味で、私の人生に大きな影響を与えた本だといえます。
あっ、内容の紹介がまだでしたね。
これはイギリスの子どもたちの「素晴らしき休日」の物語です。
キーワードはヨット、キャンプ、探険・・・、アウトドアなものばかりですが、そういうことにはまったく縁のない人も、一種のファンタジーとして楽しめます。何を隠そう、私もインドア派です。
今でこそ、ARCに入って、ちょくちょく野外で遊ぶようになっていますけれど。
私としては、すべての人にお薦めしたいところなのですが、児童文学というジャンルに親しんだことがない人にはちょっときついかも。そういう人は、まずリンドグレーンの「名探偵カッレくん」(これも右のライフログからアマゾンに飛べます)あたりを読んでみることをお薦めします。「カッレくん」を読んで「子供の本というのは大人が読んでも面白いのだな」と思った人は、きっとランサムの魅力もおわかりになるはず。もともと「カッレくん」やトールキンの「指輪物語」が大好きだというあなたは、迷わず読みましょう。無愛想なグレーの分厚い本の中に、あなたを待っている子どもたちがいます。(上の画像はケースをはずした12巻「シロクマ号となぞの鳥」)
「本は買って読みたい」というタイプのあなたに朗報です。
2005年1月20日、久しぶりに岩波が重版してくれます。ぐずぐずしていると品切れになってしまうので、お急ぎください。
by foggykaoru | 2005-01-15 11:19 | 過去に読んだお薦め本 | Trackback(6)

