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ウェブスター著「あしながおじさん」

私はこの作品、読む前に見ました。
それはミュージカル作品としてです。たぶん、幼稚園か小学校低学年の頃。
主役はなんと、松島トモコ! ライオンに首を噛まれた後、しばらく「ミネラールむ・ぎ・ちゃ」と歌っていた・・・と言っても、お若い方にはわからないでしょうねー
彼女が「私の名前はジルーシャ・アボット~」と歌いながら踊っていた様子は、今も瞼の裏にあります。

で、その後、たぶん小学校3、4年生ぐらい?のときに、原作を読んだのでしょう。別に悪い印象はなかったはずですが、ただ「舞台と同じだ」と思ってそれきりに。

今回読み直してみて、その面白さに唸りました。ネタバレしていてもまったく退屈させません。いつまでも読み継がれているだけのことはあります。

そして、すぐにもう一度読みました。今度は「あしながおじさん」の立場に立って。これがまた面白い。手紙を読む彼の気持ちを想像すると、にやにやしてしまいます。
この面白さは子供にはわからないでしょう。

私が読んだのは新潮文庫で、昭和29年、松本恵子という人による翻訳。
この訳文がまた魅力的なのです。
学費を出してくれるお金持ちの老紳士に対する手紙ですから、丁寧な文体でなければならないのですが、それにしても、「私は美しゅうございます」とか、今の若い翻訳者が逆立ちしたって出てこないようなゆかしい文章。これ、もしも原文が"I am beautiful."だったとしたら(というか、きっとそうなのではないかと思うのですが)、日本語のほうが、それこそ「美しゅうございます」(^^;

未読の「続あしながおじさん」も読んでみたいです。


この本に関する情報はこちら

by foggykaoru | 2006-05-13 13:05 | 児童書関連 | Trackback | Comments(14)

Commented by ゆきみ at 2006-05-13 19:06 x
いつものとおり、一回読んだきり(だと思う)のですが、私は「続・」のほうが好きでした。
お嬢様奮闘記のようで、なんとなく親近感を覚えたのでした。
foggykaoruサンの感想を楽しみにしています。
Commented by zz at 2006-05-13 21:16 x
あしながおじさん。小学生の頃の愛読書です。ちょっと恥ずかしいけど、100回は読んだはず。確か作者の描いた、絵も所々に入ってました。
続編のジルーシャのお友達が書いた手紙のなかの、ジルーシャとおじさんとその子供の絵がかなりいけてます。
お見逃し無く。
Commented by 北国のアキ at 2006-05-14 00:21 x
「あしながおじさん」「続~」、どちらも繰り返し読みましたが、わたしもゆきみさんと同じく「続~」の方がだんだんと繰り返す回数が増えていた記憶があります。
「あしながおじさん」を読むとなんだかちょっと一口つまみたくなりませんか?(笑)わたしには確かいつもそういう効果があるお話でした。「続~」も同様。
ジルーシャとおじさんとその子どもの絵・・・・・うふふ、ほんとかなりいい味です。
Commented by ケルン at 2006-05-14 18:46 x
おお、再読おめでとうございます!!
私も子供用の再話版をよんでから10年くらい後に新潮文庫を読みました。そうなんですよね、言葉がきれいです。
続あしながおじさん、最高! くれぐれも電車の中では読まないでくださいね♪
Commented by foggykaoru at 2006-05-14 20:27
ゆきみさん。
「続」は他の人たちからも薦められているので、楽しみです♪
Commented by foggykaoru at 2006-05-14 20:29
zzさん。
100回も!? すごい! 
トールキンのファンをトールキニアン、ランサムのファンをランサマイトというけれど、ウェブスターの場合は何と呼ぶのでしょうね。
Commented by foggykaoru at 2006-05-14 20:31
北国のアキ(あき?)さん。
あれっ、改名なさいました? 
おお、ここにも「続」派が!
Commented by foggykaoru at 2006-05-14 20:31
ケルンさん。
他の人の訳はどうなってるんでしょうね。
比べてみたいような、みたくないような。。。
Commented by 北国のあき at 2006-05-15 08:01 x
ご、ごめんなさい、かおるさん
改名してませんです
いつも通り辞書変換に翻弄されています
Commented by mog at 2006-05-15 12:47 x
☆ケルンさんの“電車の中では読まないで”に、大いに納得、そして賛成です!
 映画ではあしながおじさんをフレッド・アステアが演じてました。
 赤毛のアンと足長おじさん、どちらも読まずに学生時代をすごしてしまった女の子って、私にはちょっと、考えられないくらいの必読書だとおもうのです..。そうか、そうですね、なんか無償に読みたくなっちゃいました...!
Commented by foggykaoru at 2006-05-15 21:56
北国のあきさん。
ああよかった。いつものあきさんで(^^;
Commented by foggykaoru at 2006-05-15 21:58
mogさん。
新潮文庫のカバーの内側に折り込まれたところには、その、フレッド・アステアの映画の写真が載っています。
うーん、、、もちょっとかっこいい人のほうがいいなあ。
アステアはダンスは最高なんだけど。
Commented by ケルン at 2006-05-16 13:25 x
あの映画は、ミュージカルだから、ダンスが大事なんでしょう。
私のイメージは、トミー・テューン(ブロードウェイの大スター)。背が高くて脚が長くてハンサム(^^)
(私にとっては、アステアよりも、レスリー・キャロンのジュディがもっとイメージはずれでした)
Commented by foggykaoru at 2006-05-16 21:29
ケルンさん。
あ、あの写真、レスリー・キャロンだったのね。なんだかイメージ違うなあと思ってました。
若い頃の松島トモコのようが合ってるかも。
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