ツバメ合宿
2006年 05月 14日

午後発。渋滞に巻き込まれた末、夕刻、懐かしい「ツバメ」との再会を果たしました。
西伊豆のこの港、ほんとうに素敵なところです。
*2日目: 北海横断*
朝、薄日が射す中を清水に向けて出航。港を出て間もなく、思いがけなく風が強まりました。「ツバメ」は追い風を受け、びゅんびゅん進み、うねりも強くなり、私はだんだんヤバイ状態に。ついには「海出る」のスーザンのように「げえええ」とやってしまいました。
ただ、船酔いになりながらもジョンの補佐をしていたスーザンとは違って、私はただ座っているだけでしたが(苦笑)
「ツバメ」は何回か波をかぶり、甲板にいる私たちも、一緒に濡れました。長いこと風邪を引いていて、まだ治りきっていなかった私の体調は、この後、どんどん悪くなっていくことになります(涙)

「ツバメ」の母港は自然そのままの天然の良港なのですが、清水の折戸というヨットハーバーはまったく趣が違います。近代設備が整っていて、まるで外国の港のよう。
ここで私たちは食料の買い出しをし、「オランダの午後」を楽しみました。ついでに酔い止めも購入しました。
*3日目: 楽しい航海*
昨日、天気予報をチェックしたところ、一刻も早く帰らないと、強い向かい風が吹き出す恐れがあるということだったので、5時に起床し、さっさと出航しました。

次第に強まる風の中、O船長はリーフを決意。ジョンがやったことをこの目で見て、その後、舵をとるCさんが「さっきまでよりずっと楽になった」と、「海出る」そのままの台詞を言うのをこの耳で聞きました。
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風邪こそ引いたものの、帆の受ける風の力だけで走ることの素晴らしさを、実感することができました。「帆船でなくちゃだめなんだ」というジョンの言葉が何回も頭をよぎりました。
旅先でふと、心地よい違和感を抱き、いったいこれはどうしたことかとしばし考え、エンジン音がしないせいだと気づいた経験が何回かあります。エンジンが偉大な発明であることは間違いありませんが、そのせいでこの世界がその魅力を大きく減じたこともまた、事実なのです。
だから、帆船の魅力の1つ、それはエンジン音がしないこと。
でも、それだけではないのです。
ヨットに乗っていると、自然の力の大きさを痛感します。いくら事前に予定を立てていても、実際にその場になってみないと、どうなるかわからないのです。刻々と変化する天候を見ながら、微調整をし、場合によっては当初の計画を大きく変更しなくてはならなくなる。その不便さ、厄介さと折り合いをつけてやっていくこと自体が楽しさであり、魅力でもあるのです。
一緒に合宿に参加したCさんは、船乗りであると同時に、偉大なる旅人でもあるのですが、その彼がこう言っていました。
「たとえて言うなら、モーターボートはパック旅行で、ヨットは個人旅行なんじゃないかな」
なるほどと思いました。
私はどっちのタイプか。
精神的にはヨット派です。
問題は身体。肉体的についていけるかどうかだなぁ・・・。
by foggykaoru | 2006-05-14 21:54 | ほんとうの生活 | Trackback | Comments(6)
ですね。そういえば私はエジプトでファルーカというこれまた帆船に
乗ったことがあるのですが、その時は風が全くなくて、ものすごい
暑い中ウダーっと乗ってたことがあります。動かなすぎるのも
辛かったです。(無風だから余計に暑さがおさまらなかったので)
帆船はほんと風次第だから乗ってみないと分からないし、それが
また魅力でもありますよね♪カヌーも川の流れ次第なのでいいですよ。

その場の雰囲気が凄く伝わってきます。ドキドキ。私は船に弱いので、読んでるだけで船酔いしそうですが(笑)
体調はもう大丈夫ですか?お大事にしてください。
出航できたけど、引き返したくても引き返せなかったようです。
あそこで向きを変えたら、すごいになっただろうということは、素人の私でも想像できました。
そういう意味で、まさに「北海横断」でした。
(今、思いついて、2日目と3日目にタイトルをつけました。)
どんなに素敵なことなのか、アーサー・ランサムという人の「海へ出るつもりじゃなかった」という本をお読みになると、もっとよくわかりますよ~♪