「長い冬休み」
2006年 11月 03日
12作品の中でも、マイベスト3に入るこの本、何度も読み返しているので、ひどく汚れています。特にこのページの汚さと言ったら。みかんを食べながら読んだのかな?
何度も読み返してあるので、今さらドキドキワクワクはないけれど、何度読んでも楽しいです。
「私はウォーカーきょうだい贔屓だから、4巻はちょっと物足りない」という声も聞きますが、私だってツバメ派。それでもこの作品が好きなのは、新たに登場する「冒険の素人」Dきょうだいが、ツバメたち以上に身近な存在だったからなのだと、しみじみ思います。
ランサム関係のアウトドアのイベントに参加するようになって、少しは探検家肌になったかと思うと、さにあらず。むしろ、自分の「血中ドット度」の高さを、却って強く実感するようになっている今日この頃です(苦笑)
ネットを始めて、自分以外のランサマイトの存在を知り、サガを再読したのが1999年。
この作品に再会し、「冬の湖水地方に行こう」と思い立ち、2年後に冬のコニストンを訪れたのでした。
(冬のコニストン旅行記はこちら)
「ランサム・サガはリアリズムだが、ファンタジーの魅力も兼ね備えている」とは、ランサマイトがしばしば口にする言葉ですが、特にこの作品の持つ雰囲気は、ファンタジーに非常に近いものがあります。ファンタジーなのに現実にその世界が存在して、(頑張れば)訪れることもできる。これほど素晴らしいことはありません。
この本に関する情報はこちら
今回「ツボ」だった文はこちら。
綱が、ひとりでにぐいとのびたらしく、こおりついた雪のかけらば、ぱっと空中いとびちった。
396ページ。雪の中で、Dきょうだいが北極を見つける直前の描写です。
ぬあんときめ細かいのでしょう!!
訳文が「ツボ」だったのは
ディックがまろぶようにはいった建物がそれだった。
「まろぶ」って、素敵な言葉ですね。
一度も使ったことがないけれど。
小さいときから読んでいても、なかなか身に付かないものです(苦笑)
by foggykaoru | 2006-11-03 21:54 | 児童書関連 | Trackback | Comments(12)
D兄弟と一緒に、ツバメやアマゾンに混ぜてもらうような気がして、ワクワクします。
冬のお話というのは実はこの「長い冬休み」だけでしょうか? 子供の頃に読んだ時も大好きでしたが、オトナになって実際に氷結した湖に立つ機会があってからは余計にお気に入りの本になりました。 そうそう、BBCのラジオドラマ、swallows and amazons を聴いたら、また原作を読み返したくなってきました。
懐かしいですね~、ふゆきは夏に着てたのと同じジャンパーを着ていますね。
最高のクリスマスでした。
そうそう、行ったから読んで面白かったんです。
ランサムは相変わらず進んでないです。今はめいが読んでいます。
はやく小さい本がでるといいなあと思っています。硬い本は苦手です。
私にとってディックが一番思い入れがある人物かな。ファンタジーとは空気の匂いのする文学と個人的に思ってるので、この本も匂いがします。
>冬のお話というのは実はこの「長い冬休み」だけでしょうか
ランサムサガのうちで、という意味でしたら、そうです。
>また原作を読み返したくなってきました。
指輪も読み返すたびに発見があるけれど、ランサムもそうですよー
4人分って書き足しておくわね。
あのときは、穴のあいた靴はいて、よく頑張ったと思ってたんだけど、着るものも夏物だったの!?
姪っこさん、読んでるの? ちゃんと読めてる?
硬い本って・・・誤解されるから、ちゃんと「ハードカバー」と言いなさい(笑)
理系の人はディックにハマるでしょうねえ。
ディックは私がついつい憧れてしまう男性の1タイプです。
でも、この年になると、「ロジャのほうが却って疲れなくていいかも」なんて思っちゃったりもします。
やっぱりみんな疑問だったんだわ~と安心?しました。
冬のコニストン、湖が全部凍る寒さのなかでスケートするなんてすごいと思います・・・
私は冬の物語が好きなんだな、と読み返すたびの思います。
闇の戦いでも、『光の六つのしるし』が大好きです、雪とか氷とかに閉ざされることに魅力を感じます。
ディックというより、ドロシアですね♪
>冬のコニストン、湖が全部凍る寒さのなかでスケートするなんてすごい
うーん?
私たち、冬の檜原湖が全部凍っている上で、クロカンスキーしましたけど。。。
「闇の闘い」シリーズは、脳内映像を描くのが好きな人間にはたまらないですよね。
「光の六つのしるし」は最初の、冬の道の情景からして、ぐーっと惹きつけられてしまいました。
でも別に、冬のテムズ谷に行きたいという気にはならないのが不思議。