「ハヤ号セイ川をいく」
2007年 05月 23日
ランサム愛読者の間で非常に評判のいい本なので、いつか読まなくちゃと思っていました。
読んでみて納得。ランサムの世界にすごく似ているのです。
同じ系列の本としては「シェパートン大佐の時計」を始めとするダーンリーミルズを舞台とする三部作、そして「この湖にボート禁止」があります。この中で私がいちばん好きなのは、ダーンリーミルズシリーズの第二作「ハイフォースの地主屋敷」かな。(ほんとうの船好きは第三作の「シーペリル号」を選ぶのかも。) 一度しか読んでいないので、記憶が薄れてしまっているのですが。
これらの作品のうちで、いちばんランサムの世界に近いのはこの「ハヤ号」かも。
川とか船が出てくるだけではなくて、休暇中の話だということが大きい。
クライマックスがどんどん盛り上がる、というか、どたばたします。
作者ピアスは、かの「トムは真夜中の庭で」で有名な作家ですが、彼女のデビュー作がこの「ハヤ号」なのだそうで。
だからだかなんだかわからないけれど、最後の解決編の筆致が妙に素人臭いような気がするのは私だけ?
でもそのどたばた感は、もしかしたら翻訳に原因があるのかなとも思います。
よく覚えていないんですけどね。
とにかく、翻訳がちょっと・・・と思ったような気がします。
細かいことは忘れたけれど。曖昧でごめんなさい。
不思議なのは
「ミス コドリング」
という表記。
「ミス・コドリング」じゃなくて「ミス コドリング」なのです。
「・」も「=]もない、完全な空白マスというのは、とても珍しいと思うんですけど。
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by foggykaoru | 2007-05-23 20:38 | 児童書関連 | Trackback | Comments(2)
これとは別に、抄訳ですが「ミノー号のぼうけん」という題で出ていた別の翻訳のほうがはるかに上出来で、わくわくしながら読んだものです。妹のところに両方ともあるはずなので、いずれ読み比べてみようと思っています。
あっ、やっぱり翻訳良くないですか! よかった~、、、って何がいいんだか(苦笑)
>「ミノー号のぼうけん」
おっ、そんな本があるなんて初耳です。
抄訳のほうが出来がいいなんて、珍しいですね。