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「愛の妖精」

私はフランス文学が得意ではない。
なんとなく男性の側に立った作品が多いような気がするのだ。
そして多くの場合、女性は「男性を惑わせる存在」として描かれる。
恋愛の段階までいかない、子ども同士の関係においてさえも。

たとえばフランスの国民的作家マルセル・パニョルによる幼年時代三部作。第一作「父の大手柄」と第二作「母のお城」はおおいに気に入ったのだが、第三作「秘めごとのとき」で幻滅した。幼いマルセルが初めて知り合う異性である女の子が、まるで妖婦のようで読んでいてうんざりしてしまったのである。
(英米文学に登場する少女は、そんなに小さい頃から異性を幻惑したりしないのに。)

でもジョルジュ・サンド描くこの作品は男目線ではない。
なんてったってサンドは女性だし。ショパンを始め数々の恋人を持ったことで知られる男装の麗人です。
その彼女が、ヒロインであるファデットの口を借りて、常日頃から思っていたことを語っているのだから、当時からすると先鋭的だっただろうが、現代の感覚では「ちょうどいい」のだ。
小説としての筋立ては、現代の感覚では安易だけど、気持ちよく読める。
本好きな女子中高生にも薦められます。

この本に関する情報はこちら
(↑これは岩波文庫。私が読んだのは角川文庫です。)

by foggykaoru | 2008-03-24 21:12 | 普通の小説

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