「カリブ海の海賊たち」(新潮選書)
2008年 04月 01日
翻訳は中南米の権威・増田義郎氏。なんだけれど、この翻訳はひどいです。わからないで訳しているんじゃないかと思われる箇所がある。
ちょっと長いけれど、実例をご紹介。
また、(ヘンリー・モーガンは)「じぶんが捉え、じぶんの言うままになったスペイン人を虐待したり、残酷に扱かったり」した、という申し立てにたいしても、潔白が認められた。しかし、そのことになるとはなしはべつである。
「そのこと」って何?
もとの英文が透けてみえるような直訳調も目立つし、文章全体が非常に素人臭い。
大学院生かなんかに下訳させて、増田先生ご本人はほとんど手を加えていないのでは?
というわけで、最後まで読み通せませんでした。
こんなに悪口書いても読みたいという奇特な方がいらしたら、差し上げます。
by foggykaoru | 2008-04-01 21:36 | 西洋史関連 | Trackback | Comments(4)

それにしても、大手出版社だし、kaoruさんのご指摘が無ければ、タイトルに惹かれて手にとってしまいそう。

「船主」と「船首」以来の誤訳~♪
せめて「自分が捕らえて言いなりにしたスペイン人を、虐待したり残酷に扱ったり」と訳して欲しかったですね
日本語の特徴として、主語は必要最低限しか使わないと言うのが有りますから…
別にアマゾン海賊的なノリでなくても、歴史関係の本は好きなので、別によかったんですが、いかんせん文章が下手。
誰か海賊本のコレクションしてる人がいたらプレゼントしちゃうんだけど・・・(苦笑)