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「リンゴ畑のマーティン・ピピン」

エリナ・ファージョンによる、名作の誉れ高い作品。
ファージョンはなんとなく子どもの頃に読みそびれてしまい、最近になってようやく「ムギと王様」を読んで、つくづく感心したのだったが、この作品は感心したなんてレベルではなく、圧倒されてしまった。

この人、天才ですね。
ストーリーテリングの巧みさ。
そして、文章の美しさ。(石井桃子先生、素敵な翻訳をありがとう。)
子どもの頃にこの本を愛読した友人は、気に入った文章に傍線を引いていたのだそうだが、確かにそういうことをしたくなる。

これは果たして児童文学の範疇に入るのか?
大人のための本なのではないか?
と思いながら読んだのだが、あとがきを読んで納得。
やっぱりこれはもともと大人のために書かれたものだったのだ。

決してませた子どもではなかった私が、子ども時代にこの本を読んだら、どのように感じたのか、ちょっと想像がつかない。

全編に漂うものは甘美な香り。そして哀切、孤独。
「真の愛を得ることができるのは、真の孤独を知る人なのである」・・・とか、唐突に思いついてしまった。

これは買って身近に置いておくべき本のような気がする。
(ちなみに、いちばん最近、同じように思ったのは「指輪物語」を読んだときである。)

この本に関する情報はこちら


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by foggykaoru | 2008-04-25 23:00 | 児童書関連

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