ヘブリディーズ諸島の旅のおとも
2008年 10月 05日
著者は武部好伸という人。彩流社刊。
この夏、銀座で映画を見たとき、ナルニア国に立ち寄って見つけた。
同じ著者のケルト紀行が数冊並んでいた中から、この本を選んだ理由はあえて言わないでおこう。なーんちゃって。
正直、そんなに期待していなかったのだけれど、読み始めたらこれが面白い!
「シロクマ号となぞの鳥」の舞台だと言われているルイス島をスタートして、外ヘブリディーズ諸島を南下、さらにスカイ島、そして内ヘブリディーズ諸島へと、1か月かけてめぐった旅。
注目すべきなのは、公共の交通機関だけで旅していること。
この地域を旅するなら、レンタカーは必須だと思っていた。
ランサムの愛読者の多くにとって、いちばん思い入れがあるのが湖水地方であるのは、間違いないことだろう。
私もそうである。(だから3回も行っているのだ。)
でも、その次に行きたいのがルイス島というのは、もしかしたら普通ではないかもしれない。
普通だったらノーフォークだろう。
でも、現実生活に密着した物語の舞台であるノーフォークよりも、謎めいたシロクマ号の舞台のほうが、旅心をそそられるのだ。
そんな私にとって、この本は実に具体的な旅の指針となってくれそうな気がする。
この著者の書いた、他のケルト紀行も読んでみたい。
この本に関する情報はこちら
by foggykaoru | 2008-10-05 19:53 | 西洋史関連 | Trackback | Comments(9)

面白そうですね〜
わたしもスカイ島しか行ったことがないので、図書館で取り寄せてみようかな〜


湖で親鳥が戻ってくるの見つめるティティとディック
まるで一枚の絵画のようなラストシーンに添えられた挿絵は「さよなら、シロクマ号」
あえて違う絵を添える事によって、読者にはよりリアルなシーンを想像する事が出来、さらには書かれていないその後のストーリーを理解させています
並みの作家には出来ない高等技術です
ケルトの文化って興味がそそられますよね
ギリシャ・ローマ文明に源流を発する一般の欧州の文明とは異質ですから

このシリーズは、ぜひ自分の蔵書にしたかったので、昨日、この記事をポストしたあとで、「ぽちっとな」してしまいました。
「在庫1冊あり」だった「アルビオン」は、さっき帰宅したらもうポストに届いていてびっくり。
残りはユーズドを注文しました。
届くのが楽しみです♪
「ケルト」というのは、専門家からは曖昧な呼称とみなされているらしくて、専門家は軽々しく「ケルト」とは言わない、、、とか聞いたことがあるけれど、素人としてはとてもそそられますよね。
この本を読み始めてから、慌てて「スカラブ号」を読んだんです。
「シロクマ号」を読むのが楽しみです。
これで終わると思うとさびしいという気持ちもあるけれど。

気に入っていただけてよかったです~♪