ケルト第二弾: イングランド
2008年 10月 15日
第二弾は『イングランド「ケルト」紀行―アルビオンを歩く』
これはシリーズとしては後の方に出た本ですが、ユーズドでしか入手できない他の本と違い、これだけは新品の在庫があったのです。注文した翌日に届いたのに驚いて、つい順序を狂わせてしまいました。
まず「はじめに」が面白い。
専門家の中には「ケルト」というくくりを否定する人も少なくないという話と、「ケルト」というくくりで旅している著者が「でもぼくは素人だから許してね」と言い訳している文章。
うんうん、私も素人だから許します♪
そして旅行記が始まります。
ところがこれが、なんとなく最初がもたついている。
あとがきによると、著者自身、イングランドでケルトの旅ができるとは思っていなかったのが、だんだん途中からノッてきたのだそうですが、まさにそんな感じ。
読んでいるほうもだんだんとノッてきて、そのうちにイングランドの田舎にあるケルトの遺産をめぐる旅をしてみたくてしょうがなくなります。
マン島、北イングランド、ノリッジ、ウォルトン・・・というラインナップを見ると、「おおっ!」と身を乗り出したくなりますが、この旅はあくまでもケルトの旅。湖水地方も、ノーフォークの沼も、ひみつの海も無関係なので、期待しないように(笑)
後半はアーサー王でおなじみのスポットのオンパレード。
快調に読みすすんで最後はシリー諸島の登場です。
数あるアヴァロンの候補地のひとつとしてですが。
ちょっとツボだったのは
・(エクスカリバーをはじめ)「ケルト」の世界ではたいせつなものを水に帰す傾向が強い
・テムズは聖なる川だった
というところ。
ウィルの実家はテムズ谷だっけなあと思って、「光の六つのしるし」の大洪水のシーンが頭に浮かんだだけなんですけれど。
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by foggykaoru | 2008-10-15 21:00 | 西洋史関連 | Trackback | Comments(2)

なんだか親近感が沸きます
ところでピクト人ってケルトに含まれるのでしょうか?
イメージとして、ケルトは石の文化だけど、今残っている巨石の遺跡は、もっとずーっと昔に作られたものなのだそうな。
>ピクト人ってケルトに含まれるのでしょうか?
そもそもケルトの定義が実にあいまいらしいので、なんとも言いようがないのではないかと思います。
とりあえず、「ローマ人が占領する前からいた先住民族」をケルトとしてしまえば、ピクト人もケルトです。