カテゴリ:観もの・聞きもの( 67 )

最近ハマっているモノ

オリンピック、終わっちゃいましたねえ。
睡眠時間を削って生放送を観るなんてことはしなかったけれど、1日遅れで観て、最後までバテずに滑りきったゆづくんの金に喜んだくせに、FPの真央ちゃんの涙を見ると、今度はメダルなんて問題じゃないんだよねえ・・・と、どこまでも日本の一般大衆的感慨に浸ったここ数日。

その勢いでハマってしまったのが「ニコニコ動画」。

今までもYoutubeで過去のフィギュアスケートの動画は時々見ていたんです。(お気に入りは高橋大輔の「道」)
日本以外の国の実況で。そのほうが面白いんだもん。

で、今回、なぜ「ニコニコ動画」かというと、「フランスお茶の間実況シリーズ」というのがめちゃ面白いんです。

何がって、まず第一に、喋る喋る。(フランス人って実はものすごいお喋りです。)
で、コメンテーター自身が心から楽しんでいる。
才能ある選手への目があたたかい。甘いのではなくて。

さらに
どのスケーターがお気に入りなのかがモロわかり。
ほんとうに正直です。

往年のメダリストであるフィリップ・キャンデロロは真央ちゃんにでれでれ。
女性コメンテーターは大ちゃん大好きおばさん。
(まあ、どこの国の実況聞いても、女性コメンテーターは大ちゃんに惚れてるんだけど)

いくつかの動画はコメントが翻訳されています。
私が観てるのも、もっぱら翻訳付きです(苦笑)
興味がある方はどうぞ。要登録です。
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by foggykaoru | 2014-02-25 22:12 | 観もの・聞きもの | Trackback | Comments(4)

有明をわたる翼[2013/12/22追記]

ものすごーく久しぶりの演劇鑑賞。
しかも生物系の学会が後援しているという、実に珍しい演劇です。

諫早湾の干拓事業が自然に及ぼす悪影響を憂いた研究者が、自らプロデュースしたもの・・・というと、教訓臭くて説教調なのではないかと、腰が引ける人もいることでしょう。かく言う私も、友人がスタッフに加わっているから観に行ったので、正直「どんなもんなんだろう」と思ってました。

が、

面白かった。
音楽の生演奏がついて、ちょっぴりミュージカルテイストのエンターテインメント。
問題点をわかりやすく提起しつつ、最後まで飽きさせない舞台でした。

脚本は3人で書いたのだとか。
まず訴訟に関わった弁護士が書いた原案に、生物学者が専門的な裏付けを加え、演出家がさらにアイディアを出したのだとか。
ほんとにその3人だけ? 
だとしたら、その中に相当な本読みがいるに違いない。

公演は明日まで。場所は東京の阿佐ヶ谷です。
興味のある方は「有明をわたる翼」で検索してみてください。


[2013/12/22]
諫早湾を「殺した」堤防ですが、「2013年12月20日までに水門を開放するべし」という判決が出ました。
でも最終期限を過ぎた現時点でも閉鎖されたままだそうです。
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by foggykaoru | 2013-12-21 23:10 | 観もの・聞きもの | Trackback | Comments(9)

タイピスト!

捧腹絶倒の『オーケストラ!』、アカデミー作品賞を取った『アーティスト』の制作陣が作ったと聞いたら、観ないわけにはいきません。

時は1958年。
タイプの早打ちの才能を持つ若い女の子ローズが、ツンデレ鬼コーチ(?)のもと精進するというスポコン+ラブコメです。スポーツじゃないけど。
その鬼コーチ、どこかのレビューに「まるで図書館戦争の堂上教官だ」とありました。当たらずといえども遠からず。

この夏、観るべきフランス映画といったらこれ!
・・・っていうか、この夏のフランス映画はこれしかない(涙)


どなたにもお勧めだと思うけれど、特に
軽い恋愛ものが好きな人
難しいことを考えたくない人
とにかく憂さを晴らしたい人
50年代ファッションが好きな人
にお勧めです。

それと、名作映画のオマージュがちりばめてあるらしいです。
私はあんまりわからなかったんですけど(T_T)

鬼コーチの初恋の女性、どこかで見たことがあるなあと思って公式サイトを見に行ったら、大好きな『ロック・ユー』でヒロイン役をしていた人でした。

どうでもいいネタバレです。
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by foggykaoru | 2013-08-31 22:32 | 観もの・聞きもの | Trackback(5) | Comments(0)

実写版『図書館戦争』

映画公開直前の主演陣の各メディアでの露出、すごかったですね。
岡田くんと奈々ちゃんの身長差を見て「ぴったり!」と感動していたのは私だけではないはず。

で、映画の出来ですが、とても良いと思います。
まず脚本家に拍手。(原作ファンとしては「ここは変えないで欲しかった」「ここは入れて欲しかった」という場面は多々あるのですが、それはしょうがない。)

こういう作品を映画化(映像化)する際、どうしたって戦闘シーンが膨らむことになります。
『ロード・オブ・ザ・リング』だって、原作ではたった数行で片づけられていたモリアの坑道に入る前のすったもんだが、ド迫力の怪物にフロドがつかまり、滅びの山の遥か手前で「ジ・エンド」になりかねないほど恐ろしい場面になってました。
実写版『図書館戦争』もまさにそんな感じ。
良化隊と賛同団体がめちゃ強い。(良化隊の隊長がけっこういい味出してます。) 
迎え撃つ図書隊は命がけ。
主役の岡田くんが格闘技のプロで、自衛隊が協力しているということで、迫力に満ちた説得力のある映像になってます。

原作の笠原・柴崎のかけあい漫才がいたく気に入っている私にとっては、テンポのよい会話の場面が少ないのが残念ではあります。
まっ、そういう場面をたくさん生かすのだったら、連ドラでやるしかないのよね。
柴崎の生きの良い台詞が1つ、生かされていて嬉しかったです。栗山千明が上手。アニメではああいう演技はできない。

笠原郁役の奈々ちゃんですが、「ハマり役」との評価もけっこう見られます。
それに関しては、うーん、、、、です。
ご本人が「郁との共通点は背が高くてショートカットということだけ」と言ってますが、いえいえ、「足がきれい」というのもありますよ、と励ましてあげたい。
奈々ちゃんはストレートにかわいらし過ぎるんです。
私の脳内キャスティングは、20歳若い江角マキ子。彼女だったら「山猿」にもなれる。
でも、現時点で、笠原役をやれるのは奈々ちゃんしかいないわけで。努力賞を差し上げましょう。

そして結末。
あれだったら、3作シリーズ(「危機」と「内乱」をまとめて1作品にして、「革命」)、または次が一足飛びに「革命」というのもアリ。とにかく続編を作る気満々ということが強く感じられます。

原作未読の人、読んだけどあんまり覚えていない人に超お薦め。
原作を読みこんじゃった人も、脳内イメージどおり、あるいはそれ以上にかっこいい堂上教官の活躍を楽しめるので、お薦めです。

『図書館戦争』に現実の日本が見える、という怖~いネタバレです。
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by foggykaoru | 2013-05-07 21:44 | 観もの・聞きもの | Trackback(4) | Comments(6)

ガヴロッシュ歌う『ちびっこ仲間』英仏版の違い[追記あり] 

この楽しい歌は映画『レ・ミゼラブル』ではかなりはしょられていましたが、確かフランス語版はめちゃくちゃフランス臭かったはず、と思って確認してみました。


まずはフランス語版。日本語訳だけご紹介します。
(ガヴロッシュのソロパートはかなり超訳で、コーラスパートは抄訳です)
原詩を見たい方はこちらへ。

題名: 『・・・のせい』
地べたに倒れたのはヴォルテールのせい
どぶに鼻をつっこんだのはルソーのせい
俺が公証人でないのはヴォルテールのせい
俺が小鳥なのはルソーのせい
[コーラス(~なのはヴォルテールのせい ~なのはルソーのせい)]
俺は地べたに倒れた
どうやって転んだかは神様だってご存知ない
俺のことを自分の子どもだとわかってくれるおやじもお袋もいない
だから自分で家族を作ったのさ
家族がいない奴らと一緒に
ぼろは着てるけど愉快な奴らで
こんなにでっかい心を持ってるんだ
[コーラス お前が楽しい奴なのはヴォルテールのせい 服がボロなのはルソーのせい]
俺は裸足だけど
この足はちゃんと前に進むぜ
気に入ったものは取っちまう
金を払う? そんなこと問題じゃねえ
店のおやじやおかみなんか みんなアホ
[コーラス お前を捕まえるには おまわり1人じゃ足りない]
俺のことはみんなが知っている
クリニャンクール(注:パリの地名です)からベルヴィル(注:これもパリの地名)まで
俺はみんなに好かれてる
おまわりは別だけどさ
俺は入ってくるものと
入ってこないもので暮らしてる
次のメシのメニューなんか知らない
着てるのがボロなのは
[コーラス ルソーのせい]

まだまだ続くのですが、繰り返しが多いので省略します。

とにかく、すべてはフランスが誇る偉大な思想家ヴォルテールとルソーのせい。
なぜこの2人なのか? 
そんなに悪い人じゃなかったと思うんだけど。
偉そうで鬱陶しい存在だったのかな?

それはおいといて、この歌詞の最大の魅力は
「ヴォルテール

「ルソー」(厳密に言うと「オー」なのですが)
に合わせた脚韻です。
聞きたい方はこちら


さて、英語版です。
題名は『Little people』、すでに原詩とはかけ離れている。だから日本語の題名は『ちびっこ仲間』。

They laugh at me, these fellas,  奴らは俺のことを笑う
Just because I am small  俺がちびだからってだけで
They laugh at me because I'm not hundred feet tall! 俺の身長が100フィート無いから
I tell 'em there's a lot to learn down here on the ground 
奴らに教えてやる
下々の世界には勉強することがいっぱいあるんだって
The world is big, but little people turn it around!
世界はでっかいけど、ちっこい俺らがひっくり返してやるんだ

A worm can roll a stone ミミズだって石を転がせる
A bee can sting a bear  蜂だって熊を刺すことができる
A fly can fly around Versailles ハエだってベルサイユの周りを飛べる
'Cos flies don't care! ハエは気にしないからな
A sparrow in a hut あばら屋のスズメだって
Can make a happy home 幸せな家庭を作れる
A flea can bite the bottom 
Of the Pope in Rome! ノミだってローマ法王のケツを噛めるんだ

なかなか面白いですねえ。
「てのひらを太陽に」を思い出すけど(笑)


フランス語版は生活感、「どん底感」があふれています。どん底で必死に生きている。
これこそ「レ・ミゼラブル」、すなわち「惨めな人々」

英語版は切迫感が薄い。
たいして惨めじゃない。

英語版はディズニー、と言ったら怒られますか?



[1/19追記]
むっつりさん、ラッコ庵さんのコメントに触発されて、少し調べてみました。
最初から調べろって? すみません。

フランス革命の種子を播いたのは啓蒙思想。
その立役者がルソーやヴォルテールだった。
せっかく革命を起こしたのに、それに続く恐怖政治→ナポレオン帝政→王政復古、という流れの中で、庶民の暮らしはいっこうによくならない、ということがこの歌の底流に流れているのでしょう。
これは英語圏の一般観客に通じるはずがない。
だからディズニーでいくしかない。

悪口言ってるみたいに聞こえるかもしれませんが、Little peopleの歌詞は素晴らしいと思います。
特にミミズのくだり。
リズムにばっちり乗れるし、脚韻も効いている。
し・か・も 内容がある。
名訳です。
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by foggykaoru | 2013-01-18 22:02 | 観もの・聞きもの | Trackback | Comments(6)

もうひとりのシェイクスピア

あっという間に公開が終わりそうなので、大慌てで観てきました。

劇作家シェイクスピアは実在しなかった、その正体はオックスフォード伯エドワード・ド・ヴィアだった、なぜ彼が名前を偽ってまでして戯曲を発表したのか?という話。

それ以上の予備知識を入れないで行ったら・・・

うわ~びっくりした。面白かった!!

最後まで目が離せません。
イギリス好き、西洋史好き、そしてシェイクスピア好き必見。

ただし、けっこうわかりにくいです。
観終わってから頭の中に「?」が渦巻いてしまい、公式サイトを確認してようやくすっきりしました。
だから、これから観る人には予習していくことを薦めます。
公式サイトのあらすじを半分ぐらい読んでいったほうがいいのでは。(全部読むとネタバレが激しすぎるので注意)
少なくとも「人間関係」は確認しておいたほうがいいです。

混乱を引き起こす第一の要因は、
エリザベス女王とオックスフォード伯が恋愛関係にある(←映画の創作です)のだけれど、この2人の役を、若いときと年を取ってからとで2人の役者が演じていて、しかもいきなり過去の回想になったりする。
女王だけははっきりわかるんだけど。
(なんとヴァネッサ・レッドグレーブとその娘が演じている)

第二の要因。
エセックス伯の存在です。
この人もエリザベスの恋人で、彼関連のすったもんだ(←こっちは史実です)も登場する。

というわけで、とても面白いのだけれど、日本人にとって敷居が高い映画だから、すぐに公開終了してしまうのでしょう。

あと、私にはほとんどわからなかったのだけれど、オックスフォード伯の台詞の中にはシェイクスピアの作品中の台詞の引用が(たぶん)けっこうあって、知っている人なら「にやり」とする場面があるのではないかと。


ご参考までに
・Wikiのシェイクスピア別人説はものすごく力が入ってます。
「エリザベスとエセックス」という本もあります。シェイクスピアもオックスフォード伯も登場しませんが。
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by foggykaoru | 2013-01-13 21:05 | 観もの・聞きもの | Trackback(3) | Comments(4)

『民衆の歌』英語版とフランス語版の違い

確かこの歌もフランス語では全然違ったっけ、と思い出したので、忘れないうちに書きます。

サビ(この歌の場合、歌いだしの部分)のフランス語版は以下のとおり。
A la volonté du peuple 民衆の意志と
Et à la santé du progrès, 進歩に乾杯
Remplis ton coeur d'un vin rebelle 君の心を反逆のワインで満たせ
Et à demain, ami fidèle.  そして明日に乾杯 忠実な友よ 
                [追記]「忠実な友である明日に乾杯」と訳すべきかも
Nous voulons faire la lumière  我々は光を作りたいのだ
Malgré le masque de la nuit たとえ夜に覆われていても
Pour illuminer notre terre 我らの大地を照らし 
Et changer la vie. 暮らしを変えるために

この歌は、カフェで革命派の学生たちが一杯やりながら、さまざまな意見が出て沸騰している場面で、リーダー格のアンジョルラスが歌い始めるのです。だから「乾杯」。
個人的には「ami fidele 忠実な友よ」のところがツボです。
聴いてみたい方はこちら

続きはこうなっています。
Il faut gagner à la guerre 戦いに勝たなくてはならない
Notre sillon à labourer, 我らの畑を耕し
Déblayer la misère  貧困を一掃するのだ
Pour les blonds épis de la paix  平和という黄金の麦の穂のために
Qui danseront de joie 
Au grand vent de la liberté. 
それは自由という風に吹かれて歓喜に踊ることだろう
[以下サビ]
A la volonté du peuple, 民衆の意志に乾杯
Je fais don de ma volonté. 私は私の意志をさしだそう
S'il faut mourir pour elle, そのために死ななければならないのなら
Moi je veux être le premier, 私は真っ先に死にたい
Le premier nom gravé 
Au marbre du monument d'espoir. 
希望というモニュメントの大理石に刻まれる最初の名前になりたい
[以上サビ]

sillon(畑)という単語は、フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」の歌詞にも出てきます。
あの歌はもともとフランス革命の歌。
たぶんフランス人ならそのことを思い出すのでは。(なにしろ私が連想したのだから)



英語版は
Do you hear the people sing?  民衆の歌がきこえるか
Singing a song of angry men?  怒れる人々の歌を歌っている
It is the music of a people  それは民衆の音楽だ
Who will not be slaves again!  彼らは二度と奴隷にはならない
When the beating of your heart  お前の心臓の鼓動が
Echoes the beating of the drums  ドラムの鼓動と響き合うとき
There is a life about to start  始まろうとする1つの命がある
When tomorrow comes!  明日が来るとき

無意味な繰り返しが多い。
浅い。そしてフランス語版に色濃く漂う悲壮感がほとんど消えている。

そう。
このミュージカルはフランス語で上演すると、全体の雰囲気が英語版よりもかなり暗くなるのだろうと思います。
どちらが良いとか悪いとかいう問題ではなく。


歌詞の翻訳は難しいです。
無意味な繰り返しと言ったけれど、歌うと調子がいいのだから、上手な翻訳だと思います。
内容的に浅くなってしまうのは歌詞の翻訳の宿命かも。


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映画版『ワン・デイ・モア』に関する考察(?)
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by foggykaoru | 2013-01-12 00:08 | 観もの・聞きもの | Trackback | Comments(12)

映画版『ワン・デイ・モア』に関する一考察(?)

ミュージカル『レ・ミゼラブル』の中盤の盛り上がりで歌われるこの歌が、原詩では『偉大なる日』であることは以前書きました。それとの関連です。

以下、ネタバレです。
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by foggykaoru | 2013-01-04 11:20 | 観もの・聞きもの | Trackback | Comments(4)

レ・ミゼラブル

あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。


今年のお正月映画のイチオシの評判高いこの作品、観てきました。舞台は10年以上前にロンドンで観たきりなので、細かいことは覚えていません。でも楽曲はよく知っています。

個人的には「なぜ英語なんだ?」という感情があることは否定しませんが、最初にフランスで上演されたときには大して評判にならなかったこの作品を、誰もが楽しめるエンターテインメントとして完成させたのがマッキントッシュという英国人なのだから、文句を言う筋合いではない。むしろありがとうと言いたい。

で、結論から言いますと、
この映画はミュージカルの映画化作品として大傑作だと思います。というのは、私はミュージカルを映画で観ると、たいてい「舞台で観たかったな」と思ってしまうのです。でも、この映画は私にそう思わせなかった。これはすごい。

何よりも、キャストがみんな歌える人だということが素晴らしい。
ミュージカルが映画化されるときは、集客力を考えて、大して歌えない人がメインキャストの中にいることが少なくない。例えば「シカゴ」とか「マンマ・ミーア」など。
アン・ハサウェイの熱唱(泣けました!)はTVスポットでも流れているからおいといて、まずラッセル・クロウがあんなに歌えるなんて。超びっくり。

さらにみんな役者。アップに耐える演技ができる。ラッセル・クロウはジャベールには合わないのではないか(むしろヴァルジャンじゃないか)と思っていたのだけれど、良かったです。

そしてヒュー・ジャックマン。私はジャベール役はむしろ彼じゃないかと思っていたのですが、こちらも歌がうまい。そして何より、ヴァルジャンは怪力の持ち主。そういう意味でも彼にぴったり。(もちろんラッセル・クロウも力持ちに見えるけど、ヒューには負ける。)

マリウス役のエディー・レッドメインも合っているし、歌がうまい。彼のは顔は知っていたのですが、どこで観たのかわからず、調べたら(この映画の公式サイトは役に立たなすぎ。)なんと『ブーリン家の姉妹』でした。

そして、映画ならではの現実的なセットが素晴らしい。
舞台だとここまでリアルにはできない。
いちばんのツボは都市大改造前のパリでした。見せてくれてありがとう!

レ・ミゼ関連の記事
『レ・ミゼラブル』百六景
偉大なる日
映画版『ワン・デイ・モア』に関する一考察(?)←ネタバレ注意
『民衆の歌』英語版とフランス語版の違い
『ちびっこ仲間』英語版とフランス語版の違い

以下は多少ネタバレです。
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by foggykaoru | 2013-01-03 21:50 | 観もの・聞きもの | Trackback(8) | Comments(10)

「ロミオとジュリエット」まとめ

今月はえらい散財です。
高野秀行氏と小島剛一氏の本を新刊で買ったということもあるけれど、なんと言っても「ロミジュリ」を3回も観るという暴挙(!)に出てしまったのが大きい。

でも10年待ったんだし、パリ公演(あったとしたら、ですが)を観に行くことを考えたら安いものです。

明日行われる東京公演の千秋楽に行きたかったのですが、ネットで一番良い席が出てきたのが今日の5時半の回だったので。2階席1列目、しかもかなり中央寄り。
こんな良い席が取れただけあって、なんと2階のS席は2列目から後ろはほとんどが空席でした。
(A席はぎっちり埋まっていましたが。)
私の並びはほとんどがリピーターだったかも。(アンコールのノリがすごかった)

今日のロミオは良かったです。
彼がロミオに選ばれた理由がわかりました。ようやく(苦笑)
ジュリエットとのデュオが多いロミオは、男性のわりに高音が多いのですが、その聞かせどころの音域---たぶんソからラのあたり---が良く響くのです。1回目はやっぱり時差ぼけだったのね。
(でも若手男性の中でいちばんセクシーなのはマキューシオだと思う。)

ジュリエットは今日も安定して上手でした。
彼女には文句ありません。

それと「死」。彼女も完璧。
Youtubeの「死」よりももっと徹底して「人間以外の存在」を表現している。
ただし、1階席の2列目であの細かいビクビクした動きを間近に観たときは、一瞬、「ビートたけしかっ?!」と思ったということを、今ここに白状いたします。
たけしが人間じゃないという意味じゃないけどさ(笑)

ところで、日本版ロミジュリを観た人の中には、今回の「死」が女性であることに驚いている人もいるようですが、フランス人が「死」という役を作ったら、それは絶対に女性になります。
フランス語では「死 la mort」は女性名詞なのですから。
(ドイツ語の「死 der Tod」は男性名詞です。ウィーン製ミュージカル「エリザベート」の「トート」は男性ですよね?)
ちなみに「憎しみ la haine」も「狂気 la folie」も女性名詞。
マキューシオが「狂気はおれの恋人」と歌う理由もそこにあります。
男性名詞だったらあんな歌は歌わせられない。

大公の歌う「Le pouvoir権力」の振付について。
ありゃどうみても「武道」ですよね。「やっ!」とか声まで出すし。
今回の日本公演のための特別バージョンではないか、振付師がわざわざ「karate(この場合、フランス語の「r」の発音をしなくちゃいけません(笑))」の動きを研究した成果ではないか、、、と想像してるんですが、どうなんでしょう?

で、まとめ(というほどのことはないけれど)ですが、今回のフランス版は筋が実にざっくりしています。物語を全然知らない人にはよくわからないかも、と思うほど。
フランス版がもともとそうなのかどうかはわかりませんが、もしかしたら、「フランス語がわからない観客に、台詞で細かいことを説明するよりも、歌とダンスで楽しませることを主眼にしたほうがいいという考えもあったかも。私は歌とダンスを楽しみたかったので、大満足です。


あ~あ、これで「秋の音楽祭」は終わりです。

来年、フランス版ミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」が来る、という話を聞いて、一気に盛り上がったのですが、よく見たら英語版だったので、盛り上がった気持ちが、まるでタイヤに穴をあけたみたいにシュ~~~と盛り下がってしまったのが数週間前。
フランス語で聞きこんでしまったのをわざわざ英語で観るのはちょっとねえ。
しかも、「ノートルダム」は骨の髄までフランスの話なのに(涙)

以下、フランス版「ロミジュリ」のネタバレがあります。大阪公演をご覧になる方はご注意ください。
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by foggykaoru | 2012-10-20 23:36 | 観もの・聞きもの | Trackback | Comments(0)