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コンニャク屋漂流記

旅関係のエッセイなどを書いている星野博美による、先祖探しの旅。

「コンニャク屋」とは彼女の実家の屋号。
でも、コンニャクの商いをしているわけではなく、外房の漁師の家系。
漁師だった祖父からさかのぼって先祖の軌跡をたどっていく。・
けっこう面白いんだけど、しょせんは他人の先祖なんだよね。

前にもちょっと書いたけど、私の母方の曽祖父は立志伝中の人で、子孫に筆がたつ人がいたら、絶対に面白い作品が書けただろうと思っているんだけど、孫の代までに文才のある人がいなければ無理なんだなと。

紀伊半島の地名と、房総半島の地名は、かぶるものが多いとは前から気づいていたけれど、紀伊半島の漁師たちが房総にやってきた、という歴史があるんだと。
勉強になりました。


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by foggykaoru | 2018-02-24 10:03 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

ジヴェルニーの食卓

原田マハの短編集。美術ネタ。
扱われている画家はマティス、ドガ、セザンヌ、モネ。
先日読んだ「楽園のカンヴァス」には遠く及ばないけれど、まあよかった。

これらの画家と作品を知らないとわかりにくいかも。

マティス関連のも良かったけれど、いちばん面白かったのは表題作。

前々から、パリのオランジュリー美術館の「睡蓮」の間について疑問を抱いていた。
確かに「睡蓮」はいい、でも他にも優れた画家の優れた作品はあるのに、ここまで優遇されるのはなぜなのだろう? モネってよっぽど好かれていたの? と。
今回、これを読んで謎が解けた。
私の邪推は当たらずとも遠からずだったのでした。






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by foggykaoru | 2018-02-11 11:36 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

猟師の肉は腐らない

著者は小泉武夫という人。
有名な発酵学者なのだそうだ。

著者がモデルである泉山センセイが、猟師をやっている友人宅に遊びに行って、猟師メシをたらふくご馳走になる話。

実に面白い。
ここ数か月で読んだ本の中でベストです。

自分で採ったり獲ったりしたものを料理して食うという意味においてランサム的。
ランサムと大きく違うところは、トイレの話やオンナの話が出てくるところ(笑)

お薦めです。

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by foggykaoru | 2018-02-09 21:24 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

女流作家の作品三つまとめてご紹介

溜まりに溜まっております。
しょうがないので、ここで3つまとめてご紹介。

1)星間商事株式会社社史編纂室 by 三浦しをん
2)古道具中野商店 by 川上弘美
3)博士の愛した数式 by 小川洋子

いちばん有名なのは3。映画化されたし。
読んだ人はみんな「あらまだ読んでないの! いいわよ」と口をそろえて言うのだが、なんとなく読みそびれていた。
どういう設定なのか、あらかじめ知っていたから、新鮮さには欠けたけれど、評判が良いのは納得。
小川洋子という人はよっぽど数式が好きなのだろうか。
それともこの作品のためにネタを勉強したの?

2は印象が薄かった。悪くはないんだけど、ちょっとあっさりしすぎ。
川上弘美はもう読まなくていいかも。

で、いちばん気に入ったのは1でした。
三浦しをんは筆がたつけれど、構成力?みたいなものがいまひとつだと感じていただけに、実に意外な結果です。
この作品は今まで読んだしをんの作品の中で、話自体はいちばんどーでもいいというか、ぶっちゃけ、下らない話。
であるにも関わらず、というか、であるからこそ、彼女の良さが際立つのかな?
主人公はオタク女性(腐女子)。その心情が、実にこまやかに説得力ある筆致で描かれている。(さすが、オタクを自認しているしをんだけのことはある。)「咳をしてもオタク」とか、うまいぜよ。
主人公以上に魅力的に描かれているのが社史編纂室の同僚たち。彼らに会いたくて、読み返してしまいましたよ。
この本は「売る本」の箱には入れずに、しばらくとっておきます。







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by foggykaoru | 2018-02-05 22:09 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)