かなり前に読んだので、すっかり忘れてしまっているけれど、記録として。

アイスランドの推理作家アーナルデュル・インドリダソンの作品。
「湿地」「緑衣の女」に続く第三作。
前の二作と同じ主人公で同じムードなので、前二作でファンになった人には文句無いはず。

推理とか謎解きというより、警察もの、刑事ものです。
主人公の心情や暮らしぶりが丁寧に描かれているところが気に入っています。
っていうか、たぶん私は推理小説を読むとき、推理そのものよりも、その周囲の雰囲気を感じるのが好きなんじゃないかと、最近とみに思います。


# by foggykaoru | 2018-11-06 20:30 | 推理小説 | Trackback | Comments(0)

平成大家族

中島京子作。
静かな老後を送っていく予定だった老夫婦(+ヒッキーの長男)
結婚した娘たちが出戻ったりして、あれよあれよという間に大家族になってしまうお話。
章ごとに違う視点で描かれているのが面白い。
ヒッキーを始め、現代の日本の家族にありがちな問題がたくさん盛り込まれていて、決してそんなに甘い話ではないんだけれど、なんともユーモラスな語り口で、うなりました。

中島京子の小説はたぶん三作目だけど、これがいちばん好きかも。

# by foggykaoru | 2018-11-04 20:54 | 普通の小説 | Trackback | Comments(2)

さようなら、オレンジ

サボればサボるほど、読んだ本はたまってくる。
まずいまずいと思いつつ今日にいたりました。
読んだ順にアップしていきたいとは思ったけれど、とりあえずネット復帰を第一に考え、直近に読んだ本を軽くご紹介。

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とっても薄い文庫本です。
たっくさんの賞---大江健三郎賞とか太宰治賞とか。でもいちばんの決め手は「本屋大賞第四位」だったりして---を受賞したと帯に書いてあったので。
私はわりとそういうことに左右されます。ただし、芥川賞にはあまり左右されない。

作者は岩城けいという人。
オーストラリアに長く住んでいるらしい。
アフリカのどこかから難民としてオーストラリアにたどりついた女性と、学者の夫とともにオーストラリアにやってきた日本人女性の物語。
しみじみと面白いです。
さすがたっくさんの賞をとっただけのことはある。
薄いからあっという間に読んでしまったけれど、すぐに再読しました。

きっと作者の体験もたくさん含まれているのだろう。
というか、体験をこめた渾身の一作なのかも。
他にいろんな作品を書くことができるのか、他人事ながらちょっと心配になってしまう。



# by foggykaoru | 2018-11-03 09:18 | 普通の小説 | Trackback | Comments(2)

お久しぶりです。

すっかりご無沙汰してしまいました。
ここ数か月に読んだ本、とりあえずまとめてご紹介。

・湿地
・緑衣の女
  ともにアイスランドの作家アーナルデュル・インドリダソンの推理小説。
  うすら寒いアイスランドの風土を懐かしく思い出しながら読みました。

・魔女遊戯
  イルサ・シグルザルドッティル作。これまたアイスランドの推理小説。
  インドリダソンのほうがお薦めです。

・旅屋おかえり
・暗幕のゲルニカ
  ともに原田マハの作品。
  「暗幕~」はピカソの傑作「ゲルニカ」に関わる物語。
「楽園のカンヴァス」と同系列の、渾身の作です。
  一方、「旅屋~」はそれにくらべるとびっくりするぐらいお気楽な作品。
  こんなに違う作品を書けるなんてすごい!と感嘆しました。

・大家さんと僕
  最近話題の矢部太郎のマンガ。なかなかでしたよ。

・学校では教えてくれない日本史の授業
  井沢元彦著。
  「日本史の専門家に通史をやってる人がいない!」
という著者の批判はあたってるんじゃないか。
  実に面白いです。
  日本史マニアじゃないほうが楽しめるのかもしれない。
  お薦めです。

・鉄路2万7千キロ 世界の「超」長距離列車を乗りつぶす
  元祖バックパッカー・下川裕治さんが、老骨に鞭打って旅するという、
  下川ファンおなじみの?企画。
  それにしてもお気の毒。
  ちょっと楽しようかなと思うと、
  編集者に「それは下川さんの旅じゃないでしょ」
  と一蹴されてしまう。
  下川さん、どうぞお体お大切に。
  こんなに苦労して書いてくださっているのだから、
  下川さんのファンは買って読みましょう。
  
  


# by foggykaoru | 2018-08-19 06:57 | その他のジャンルの本 | Trackback | Comments(0)

ブラタモリ: 萩

今日のブラタモリ、萩でした。

萩の町づくりに大いに役立った安山岩がどこでとれたか。
小高い丘から周囲の海を見ると、平らな島がたくさん浮かんでいて、それが実は火山なのである
ということに気づくタモリがすごいんですが

こ・・・・これって・・・!!!!

アイスランドで見たじゃん!
パフィンの島じゃん!
フラテイ島じゃん!!

と、びっくり仰天していたワタクシでありました。

で、忘れちゃいかん、更新せねば。

メインサイトのアイスランド旅行記を更新しました。

たぶん、日本人はめったに行かない、、、
というか、欧米人だって、めったに行かないフラテイ島のご紹介。


# by foggykaoru | 2018-05-26 21:32 | 観もの・聞きもの | Trackback | Comments(0)

沢田マンションの冒険

副題は「驚嘆!セルフビルド建築」

加賀谷哲朗著。

この本、ちょっと前に図書館で見つけたのだが、いわゆる「コーペラティブハウス」なのかと思いこんでいた。
先日、手にとってパラパラ読んだら、

いやいや、そんなもんじゃないらしい

ということに気づき、借りて読みました。

沢田さんという人が、自力で(自分の資金で、というだけでなく、文字通り自分の力で)建てた賃貸マンションなのである。
この人の人生がスゴイ。
そして、建てたこのマンションがスゴイ。
手作り感満載。(ちゃんとクレーンとか機械は使ってますが)
一つとして同じ間取りの住居が無い。
よくわかんない無駄な?スペースがあったりして。
ある意味、ガウディみたい。


このマンションは高知にあるのだそうだ。
見に行きたいなあ。
マンション内にはゲストハウスとして宿泊可能な住居もあるらしい。

高知といえば、有川浩の「県庁おもてなし課」を読んで以来、ちょっと興味があったりする。
桂浜とはりまや橋はどうでもいい(ごめん)んだけど、高知市の日曜市に興味がある。
馬路村にも行ってみたい。
高知観光を終えたら、土讃線に乗る。
確かこの路線には秘境駅だか絶景駅だかがあったはず。
讃岐に出たらうどんを食べる。
高松から直島にも行けるかな・・・
などと、旅心がうずいてしまったのでした。




# by foggykaoru | 2018-05-22 20:03 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

羆撃ち

表題は「くまうち」と読みます。
最近、猟師ものを読んできたが、これが集大成?になるのかも。
久保俊治というハンターの自伝。

北海道に生まれ育ち、日曜ハンターの父親に猟の手ほどきを受け、プロのハンターになる。
若いときは本当に猟1本で食べていた。
そういう人だから、極限に近いような経験も多々しているんだけれど、普通、そういう人が自分の体験を人に読ませるだけの文章で書けるかどうかというと、たいていは書けない。
この人は貴重な例外。読ませます。
読んでいて息がつまるような瞬間もたくさん。

自分の理想となる猟犬も育て、一緒に猟にでかける時期もあったが、やがて別れがくる。

読んだあと、検索してみたら、この作者はハンター界のレジェンドみたいな人で「情熱大陸」や「プロフェッショナル 仕事の流儀」などに出演したことがあるのだそうだ。
観たかったなあ。

繰り返しになるけれど、息がつまるような現実はちょっとキツイです。
で、「猟師の肉は腐らない」を再読して、息を抜いた私でありました。


# by foggykaoru | 2018-05-20 19:55 | 伝記・評伝 | Trackback | Comments(2)

政と源

三浦しをんの小説。

特に彼女の作品を贔屓にしているわけではないのだが、「月魚」が面白かったのでもう1冊、と。

政と源は幼馴染のおやじ2人の名前。
下町の人情をたたえた、なかなか良いエンターテインメントである。
なにより感心したのは、主人公(政だったっけ?もう忘れてる(汗))の心情描写。
よい亭主だったつもりが、妻に出ていかれてしまっている。離婚まではしてないけど。
いったいなぜ!?

あと、下町っぽいおやじ中心の話というと、有川浩の「三匹のおっさん」を思い出すのだが、三浦しをんは段違いに文章が練れている。美しい。

やっぱりあなどれないぞ三浦しをん
と思わせた作品でした。



# by foggykaoru | 2018-05-12 09:21 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)