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猟犬クラブ

英国の作家ピーター・ラヴゼイの推理小説。
彼の作品はいくつか読んでいるが、けっこう好み。

この作品はバースが舞台だというので読んでみた。
残念ながら、バースっぽいスポットが登場するわけではない。
シリーズ2作目だというから、もしかしたら第1作目でそういうものは出尽くしてしまったのかも。

「猟犬クラブ」とは、推理小説ファンのクラブの名称。
訳アリ感のある、癖の強い人々が出てくる。
ついつい、自分が所属している英国某作家ファンクラブと比較してしまうのは、私の勝手です(笑)

密室推理は出尽くした感があると言われているけれど、その謎解きを読むと「ほう!頑張ったじゃん」(←何を偉そうに)

期待した程度に面白くて、悪くなかったです。






# by foggykaoru | 2018-05-04 06:54 | 推理小説

みちのくの人形たち

深沢七郎の短編小説集。
実は途中でやめました。
今まで読了した本しかポストしてなかったんですが。

この作家、「楢山節考」を書いた人だよね、、という認識はあったのですが。
で、「楢山節考」というのは、きっと私の好みではないと思い、映画も観ようとしなかったし、原作にだって手を伸ばさなかったのですが。

今回この本を読んで・・・

いや、もうまったく、ほんとにそういう感じ。

暗~い。貧しさ。悲しみ。モラルを超越した何かがじっとり。
人間の心の奥底に存在する真実。「業」っていうやつ?
でも目をそらせてはいけない。

そういうものを描く作家として、彼は独自の地位を確立したんだろうけど、私はこの本を3分の2くらい読んだところでお腹いっぱい。

作風が合わないというのが大きいけれど、文章も気に入らないんです。
読んでいて赤を入れたくなるところがちょいちょいある。
それがなかったら、なんとか読了しただろうと思います。



# by foggykaoru | 2018-04-30 20:37 | 普通の小説

京都ぎらい 官能編

井上章一による「京都ぎらい」の第二弾。

二番煎じだし、いまいちかも・・・と思いつつ読んだのは早数週間前。
もうほとんど忘れてしまったが、それなりに面白かった。

いちばん印象的だったのは第五章「共有された美女」
(ていうか、この章しか覚えていない・・・(涙))

後深草上皇と、その側室・二条、そして彼女に群がった多くの男たちの話。
二条という名前と、彼女が書いた「とはずがたり」という題名などはなんとなく知っていたけれど。
そして、当時と今とでは性道徳が全く違うけれど。

ひょえ~と思いました。

後深草という人は、ひ弱なキャラとして知られているそうで。
でも、著者はもっと深読みします。そこが面白い。

興味がおありの方はぜひ。

# by foggykaoru | 2018-04-29 17:54 | 日本の歴史

黒後家蜘蛛の会

アイザック・アシモフのとても有名な短編推理小説のシリーズ。
読書好きな友人たちに「必読!」と言われること数年。
図書館で見つけて読み始め、このほどめでたく読了しました。

なんとなく、アシモフって大昔の人かと思っていて、この本も大昔の本かと思っていたら、日本で刊行されたのは1980年代だったんですね。
読んでいなかったのが不思議な気がしたけど、よく考えれば、私がクリスティーやらクイーンやらをさんざん読んでいたのは1970年代だったんでした。

アシモフはクリスティーが好きなのだそうで。
私の好みに合わないはずがない。

ただ、面倒くさくてよくわからなからないと読み飛ばしてしまうという悪癖があり、理系の話は面倒くさいという純粋文系の頭である私は、SFっぽいネタは飛ばし読み。

でも幸いなことに、このシリーズは言語ネタのほうがずっと多い。こっちは得意です。
中には推理があたったものもあります。(知恵遅れの女性がからむ話。)
もうひとつ、「指輪物語」ネタもすぐにわかりました(^^;

もっとも、このシリーズの醍醐味は、推理自体よりも、メンバーたちの会話。
そして各編の後にある、アシモフ自身による解説。

このシリーズ、今後も再読したくなるような気がするのですが、問題がひとつ。
文字が小さすぎます。読む気力が失せる。
高齢化が叫ばれる昨今、文字の大きい文庫版「指輪物語」を再刊行した評論社を見習ってほしいです。




# by foggykaoru | 2018-04-26 21:39 | 推理小説

月魚

三浦しをんの小説。
古書店を営む若者と、その幼馴染である「せどり屋」の物語。

うーんおもしろい。
同じ古書店がらみの小説として、「ビブリア古書堂の事件手帖」があるけれど、こっちのほうが断然おもしろい。

で、なにがおもしろいって、2人の若者の関係性。
BLではないのだけれど、その香りが濃密。
そーゆー記述は一切無いんです。念のため。
でも、さすが「腐女子」を自称する三浦しをん。
書いてないことを想像させるのがうまい!










# by foggykaoru | 2018-04-24 21:03 | 普通の小説

獅子文六の小説二編

「青春怪談」
獅子文六のユーモア恋愛小説。
前に読んだ「胡椒息子」よりもぐっと時代が下る。戦後です。1954年発表。
どうってことないんだけど、後半になると、性というかジェンダーに関して、獅子文六って時代を先取りしてる?とちょっとびっくりな話になるのでした。

「コーヒーと恋愛」
こちらは1962年の作品。
フェミニズムとまではいかないけれど、これまた(今だったら普通だけど)当時としてはちょっと先進的な結末。

獅子文六はフランス通。
奥さんもフランス人だった。
(お孫さんを見かけたことがあります。大学の先輩だったんで)

フランスといえば(というのも変だけど)
「女性は女性に生まれるのではない。女性になるのだ」
という言葉で有名な、シモーヌ・ド・ボーヴォワールの「第二の性」。
日本でも、インテリだったら絶対に知っていた。
フランス通の獅子文六だったら、フランス語で読んでいたかもしれない。
影響も受けたはず。

調べてみたら、「第二の性」は1949年発表。邦訳が出版されたのは1953-55年。
やっぱりね。







# by foggykaoru | 2018-04-20 22:27 | 普通の小説

ぼくは猟師になった

最近、ちょこちょこ猟師関連本を読んでるのは、内澤旬子さんの影響です。
小豆島に移住した話に、猟をしているということがちらっと書いてあったから。

で、今回のこの本の著者は千松信也という人。
京都大学まで出て、猟師になっちゃったのです。
猟師と言っても、銃は使わない「ワナ猟」の専門家です。
しかも、プロではない。
あくまでも「自分の食べる肉は自分で調達したい」というポリシーで猟をしているので、普段は運送会社の社員として働いている。

親は嘆くよね・・・
でも、本人がそういう人生を望んだんだし、幸せな人だと思う。

ワナ猟とは言っても、ワナにかかった動物の息の根をとめるのは大仕事。
特に手負いのイノシシをしとめるのは命がけ。
自分でやりたいとは思わないけれど、大変興味深いです。

で、この本にも書いてあったけど、今、猟師は必要とされているのです。

興味深いんだよね。
でも無理。絶対無理。


# by foggykaoru | 2018-04-08 19:01 | エッセイ

すごい駅!

副題は「秘境駅、絶景駅、消えた駅」

「全駅下車達成者」横見浩彦氏と「秘境駅訪問家」牛山隆信氏のオタク対談。

牛山氏の他の本で紹介された駅がかなり重複して出てくるけれど、もうほとんど忘れちゃってるから問題ない(自爆)

対談時には存在していた駅のうち、少なからずがこの文庫刊行時にすでに廃止されてしまっているのが切ない。
「テツ」じゃない私ですら、「うかうかしてたらなくなちゃうから、急がなくちゃ!」という気分になってしまった。

バス路線もどんどん減っているのだろうな。
テレビでやってる「路線バス乗継の旅」も、年々難易度が上がっているんだろう。



ここから先は脱線。

私は日本の辺鄙なところを旅したことはないが、ヨーロッパの田舎をバスで苦労して回ったことはけっこうある。
ヨーロピアンはみんな車で廻るから、バス便がとても少なくて、ようやく来たバスはがらがら。乗客は私1人だったり。

たとえばポルトガルのモンサラーシュ。
あそこに行くバスは、遠からず廃止になるんじゃないか。
バスターミナルの窓口の人すら、時刻を把握してなかったし。えっ、ポルトガルだから?!(核爆)
自力で行きたい人は急いだほうがいいかもよ。


# by foggykaoru | 2018-04-06 21:25 | その他のジャンルの本