夫の悪夢

著者は藤原美子。
「夫」とは藤原正彦。

もう藤原家の人々の本を読むことはないと思っていたけれど、この人の本はまだだったので、たまたま見つけて読んでみた。

うまいです。
藤原ていと新田次郎の息子である藤原正彦に文才があるのは意外ではないけれど、DNAの結びつきのない奥さんまでこんなにうまいなんて、いったいどうなっているんだろう?

雑誌連載のエッセイ集なので、1篇が短い。もうちょっと長いほうがいいんだけど。

藤原ていの文章を読むと、夫との仲はいったいどうだったんだと思いたくなるほど、言い方に棘があるんだけれど、この本をよんで、いやいや、言いたいことが言えて書くときも遠慮せずに書けたぐらい、安定した夫婦だったんだなと思った。
そして、ご本人とダンナ正彦氏の間も、とっても風通しがよくて、良いご夫婦なんだなと。

なんだかんだ言って、悪くない本でした。



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# by foggykaoru | 2017-12-17 10:40 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

忘れられた巨人

カズオ・イシグロの小説。
ノーベル文学賞をとったんだってさ、ということで、めったにそういう話題にのらない私なのだが、本屋で平積みになっているのを見て、ついつい。
ファンタジーで。アーサー王の要素もある、ということにも惹かれた。

テーマは「忘れる」こと。

で、老夫婦が思い立って、旅に出る。
というところが、そこはかとなく、「ホビット」や「指輪物語」に似ています。
でも、全然違うんですけどね。

最終的に、いろいろな伏線はちっとも回収されない。
そういう意味で、すごく大胆な作品なのかもしれない。

面白いかと問われると

うーーーん

私は主人公たちと一緒に意識がもうろうとしてしまい、何を読んでいたのかわからなくなったりして、読み通すのがしんどかった。

日本人はすぐに忘れるのがイカンと言われます。
今は英国人だけど、生まれは日本人だったカズオ・イシグロが、こういうテーマを扱ったということ自体が、なによりも興味深かったです。

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# by foggykaoru | 2017-12-06 21:08 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

どうしようもないのに、好き

ここ1、2か月に読んだ本の中でベストはこれ。

著者は内田洋子。

副題は「イタリア 15の恋愛物語」
・・・ってことは、小説?
今まで内田洋子のことを、エッセイストだと思っていたんだけど、もしかして小説家だったの?

まあ、そんなことはどうでもいい。本は面白ければいいのだから。

どの話も、内田洋子本人と思しき人物の目を通して語られているので、味わいとしては限りなくノンフィクション。
そして相変わらず、とても濃くて切ないイタリア人の生きざまが、心に響きます。
とか偉そうに言っておりますが、今、目次を見て、内容を思い出せるのは最初の1篇のみだったりする(苦笑)

忘れちゃったのはむしろ幸い、また読もうかな、、と思わせてくれる、そのぐらい気に入りました。




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# by foggykaoru | 2017-12-04 21:13 | 普通の小説 | Trackback | Comments(0)

帰宅の時代

リンポウ先生こと林望のエッセイ。

バブルが弾けた後、延々続く不景気な時代に書かれた。
「もう仕事で残業することもない、さっさと帰宅する時代だけど、それを吉としようじゃないか」という本。

一番面白くて、今も覚えているのは、本編ではなくて、リンボウ先生の息子さんが書いた「解説」。

そのくらい、印象が薄い本でした。

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# by foggykaoru | 2017-12-04 20:51 | エッセイ | Trackback | Comments(0)

実戦・世界言語紀行

更新を怠り、読んだ本がたまっております。
もう何がなんだかわからなくなりかけてますが、とりあえずこの1冊。

文化人類学者・梅棹忠夫の、言語学習の記録というか思い出というか。
文化人類学のフィールドワークのためには、研究しに行く土地の言葉を知らなければどうしようもないので、「道具」として言語を学習しなくてはならない。
というわけで、梅棹さんはどんどんいろんな言語を勉強するわけです。
頭いいなー

どうってことないエッセイだけど、言語に興味がある人には楽しめると思います。

そしてしみじみと、
高野秀行さんは、きっとこういう学者になりたかったんだろうなあ
と思いました。

言語学の大物・泉井久之助のエピソードもある。
忘れちゃったんだけど(涙) とにかくすごいなあと思ったことだけ覚えている。
そうそう、彼と外国人の誰かさんの共通語がラテン語だったから、ラテン語で交流していた、、、とかなんとか。もう目が点。

最後のほうで、梅棹さんは「日本語はローマ字表記にしたほうがいいんではないか」なんて暴論を吐いていらっしゃいます。あんなインテリでもそんなこと言うんだ・・・

それはそうとして、
彼の文章は妙にひらがなが多くて、かねてから奇異な感じを受けていたのだけれど、ようやくなぜそうしているのか、気がついた。
漢字は、あくまでも音読みをするときしか使わない。訓読み、つまり和語は全部ひらがなで書く、という基準を自らに課している。
気づくのが遅すぎる?

それはそうとして、ちょっと前に「京都ぎらい」なんて本を読んでしまったために、梅棹さんの名前を聞くと、あ、この人は京都人、それも京都の中の京都人で、京都のはずれの出身者に対しては理不尽な「いけず」な一面を見せていたんだよね、、、など思ってしまうようになった私なのでありまする。








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# by foggykaoru | 2017-12-02 21:58 | バベルの塔 | Trackback | Comments(0)

日本の路地を旅する

上原善広著。
ここで言う「路地」はいわゆる「被差別部落」の意味。
全国の「路地」を探訪した記録で、路地生まれの著者だからこそのルポである。

東京に住んでいると、同和問題というものも、遠い世界の話という感じがするが、関西では非常に生々しい問題なのだときいている。
「エタ」「非人」という呼称は知っていた。
けれど、この二つが違うということを初めて知った。
どう違うのか、もう忘れてるが(トホホ)

城が作られると、必ず「路地」が作られる、というのが興味深かった。
為政者が必要とするのだ。なぜだったっけ。もう忘れてる(号泣)
被差別部落というと、精肉とか革のなめしくらいしか思いつかないけれど、他にも独自の職業があったらしい。ああ記憶があやふやだ。

大宅壮一ノンフィクション賞受賞だというけれど、ちょっと受け止めきれなかった。

著者の「心の旅路」の記録という印象が強く残っている。






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# by foggykaoru | 2017-11-14 20:20 | ルポ・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

自然探索と聖地巡礼報告

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アーサー・ランサム・クラブ(通称ARC)の2年に1度の総会がありました。
3日間のプロブラムのうち、私が参加できたのは後半のみなのですが、一応ご報告。

まずは上の写真。東京郊外の公園でバードウォッチング・・・というふれこみでしたが、その実態は散策(苦笑)
天気に恵まれ、とても気持ちよかったです。

そして下の写真。

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ノーフォークで帆走してきた会員の報告会です。
現地でヨットを借りて。それも木造帆船! ランサムの挿絵そっくりの写真もあり、おおっ!
ヨットが動けなくなったときは、ディックのように棹を使ったんだそうです。
でもディックのように川に落ちることはなかった、とのことでした。
(心なしか、落ちなかったことを残念がっているように聞こえたのは私の勘違い?)

お茶はいつものミルクティーです。
ノーフォーク土産のタフィと、手作りの種入り菓子(昨今はシードケーキともいふ)を美味しくいただきました。

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# by foggykaoru | 2017-11-05 18:59 | ほんとうの生活 | Trackback | Comments(2)

スシバリン

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アイスランドはレイキャヴィクで見つけた「sushibarinn」

「なんとかバリン」という名前の飲食店がちょくちょくあるので、「barinn」イコール「bar」なのかなあと思って、オンライン辞書で調べてみたのですが、よくわかりませんでした。

アイスランド旅行記はメインサイトで連載中です。



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# by foggykaoru | 2017-11-03 10:17 | メインサイトのボツ写真 | Trackback | Comments(0)