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もうひとりのシェイクスピア

あっという間に公開が終わりそうなので、大慌てで観てきました。

劇作家シェイクスピアは実在しなかった、その正体はオックスフォード伯エドワード・ド・ヴィアだった、なぜ彼が名前を偽ってまでして戯曲を発表したのか?という話。

それ以上の予備知識を入れないで行ったら・・・

うわ~びっくりした。面白かった!!

最後まで目が離せません。
イギリス好き、西洋史好き、そしてシェイクスピア好き必見。

ただし、けっこうわかりにくいです。
観終わってから頭の中に「?」が渦巻いてしまい、公式サイトを確認してようやくすっきりしました。
だから、これから観る人には予習していくことを薦めます。
公式サイトのあらすじを半分ぐらい読んでいったほうがいいのでは。(全部読むとネタバレが激しすぎるので注意)
少なくとも「人間関係」は確認しておいたほうがいいです。

混乱を引き起こす第一の要因は、
エリザベス女王とオックスフォード伯が恋愛関係にある(←映画の創作です)のだけれど、この2人の役を、若いときと年を取ってからとで2人の役者が演じていて、しかもいきなり過去の回想になったりする。
女王だけははっきりわかるんだけど。
(なんとヴァネッサ・レッドグレーブとその娘が演じている)

第二の要因。
エセックス伯の存在です。
この人もエリザベスの恋人で、彼関連のすったもんだ(←こっちは史実です)も登場する。

というわけで、とても面白いのだけれど、日本人にとって敷居が高い映画だから、すぐに公開終了してしまうのでしょう。

あと、私にはほとんどわからなかったのだけれど、オックスフォード伯の台詞の中にはシェイクスピアの作品中の台詞の引用が(たぶん)けっこうあって、知っている人なら「にやり」とする場面があるのではないかと。


ご参考までに
・Wikiのシェイクスピア別人説はものすごく力が入ってます。
「エリザベスとエセックス」という本もあります。シェイクスピアもオックスフォード伯も登場しませんが。

by foggykaoru | 2013-01-13 21:05 | 観もの・聞きもの

ホビット

この映画の公式サイトはこちら

原作の『ホビット』は正直、苦手です。
2度読んだけど、何が面白いのかわからなかった。
だから今回の私にとってのいちばんのツボは、主人公ビルボがBBCのドラマ「Sherlock」のジョンで、シャーロックがこの作品最大のキャラ・スマウグ役だ、というところにあったのでした。をいをい。
それに監督がPJです。
あの難しい『指輪物語三部作』の映像化に(文句付ければきりがないけれど、一応)成功した彼が作ったんですから、無視するわけにはいきません。

それでもやっぱりホビットを自分1人で受け止める自信がなかったので、『旅の仲間』而してその正体は『指輪の幽鬼』と連れ立って観に行きました。
わざわざIMAXシアターのあるラゾーナ川崎まで。
苦手な3Dも、PJが頑張ったと聞けば、これまたしょーがない。
なんか保護者の気分です(苦笑)

観たあと仲間が口を揃えて言ったのは「懐かしい」
故郷に帰った気分でした(爆)

それにしても、あんな短い原作をよくも3つに分けたもんだ。しかも170分!! 長い!!!
前半が少しまったりしすぎ、という評のとおりでした。ちょっと寝ちゃったもん。
旅にでかけた後は、PJお得意の活劇です。さすがです。後半はあっと言う間。

長くなったのは、改変したせいではありません。
指輪物語3部作のあと、脚本担当者たちは、改めてトールキンの他の作品も勉強したのでしょう。そのあたりの説明がとてもきちんとしている(と思う)。幽鬼度の高い友人によると、原作シリーズファンのウケがいいそうで。
でも、長くなった最大の理由は、原作でおそらく2、3行で片づけてる場面---「彼らはこの道を大変な思いをして通り抜けました」みたいに---を20~30分かけて描いているせい。
しかもドキドキハラハラ度500パーセント増し(笑)
だから原作ファンでなくても、楽しめるんじゃないかと思います。(よくわからないけれど。)

そうそう、ジョン、、、じゃなくてビルボはよかったです。
原作の正しいビルボ。原作好きじゃないけど(くどい!)。好感が持てます。

以下はネタバレ・・・というほどでもない?

by foggykaoru | 2012-12-24 23:35 | 指輪物語関連

ダイヤの館の冒険

「ミス・ビアンカ・シリーズ」の2巻目。
1巻で勘違いしたけれど、これこそが、その昔「ミス・ビアンカの冒険」という名前だった本。原題も「Miss Bianca」

というわけで、彼女の物語です。
もう1人(1匹)登場して、ここぞというときに活躍するけれど、八割がたはミス・ビアンカの単独行なので、ちょっとさびしいと言えば言える。でも十分面白かった。

イギリス臭さの根源である「身分の違い」に関して、今のイギリスの子どもはどう感じるのでしょうね。イギリス好きの日本人にはぐっとくるところなんだけれど。
もしかしたらこのシリーズ、イギリス本国では、もうあまり読まれていないのかも・・・なんて思ったり。

「ミス・ビアンカ・シリーズ」のうち、新刊で買えるのは1巻のみ。
2巻目以降はユーズドでしか入手できないのだけれど、巻によっては、けっこう驚きの高値です。

by foggykaoru | 2012-11-21 19:45 | 児童書関連

くらやみ城の冒険

マージェリー・シャープ作。
子どもの頃に親しんだ児童書の多くを読み直したけれど、まだこれが残っていた。

今や「ミス・ビアンカ」シリーズになっているけれど、私が初めて読んだときには、まだこの1作しか翻訳されていなくて、タイトルも「ミス・ビアンカの冒険」「小さい勇者の物語」だった。
その後、たぶん大学生ぐらいのときに再読したと思う。
というのは、「なんとイギリス臭い作品だったのか」と驚嘆した記憶があるから。

今回再読してみて、なるほどと思った。
そして、大学生のときよりもさらに「これがイギリスだ」と思い当たるポイントが増えていたので、自分の成長が嬉しかった(笑)
主人公はミス・ビアンカはネズミ。
でもただのネズミじゃない。貴婦人なのだ。
そんな彼女が、身分は低いけれど実直な男性(!)ネズミをしたがえて活躍する、その人間関係、じゃなくてネズミ関係がツボ。
ミス・ビアンカは貴婦人らしくすぐに気を失うのだが、育ちがいいお嬢様というのは怖いもの知らずなので、思わぬたくましさを備えていたりする。

訳者あとがきに「著者はジェーン・オースティンが児童書を書いたらこういう作品を書くだろうという線を狙った」とある。
これまたなるほどです。
ジェーン・ォースティンを読んでないときにはわからなかった。

これは名作です。続編読むかも。

この本に関する情報はこちら

by foggykaoru | 2012-11-08 20:04 | 児童書関連

シャーロック2

たった今、BSプレミアムで観ました。
BBC制作のドラマ。21世紀のシャーロック・ホームズ。
はっきり言って、ロバート・ダウニーJr主演の映画「シャーロック・ホームズ」より10倍は面白い。

第1シリーズがモリアーティーとの対決のすごい場面で終わり、じりじり待つこと数カ月。
先週からようやく第2シリーズが3回連続で始まったのですが、先週は仕事で観られず。
「観られなかった番組は縁がなかったものとして諦めよう」と考え、HDに落とすことができない原始的なTVを買ってしまったことを、初めて後悔しました。

そして今日はバスカービルの犬。
面白かった~ 
でも1人で観るの怖かったよ~

そして来週の予告編を観たら、なんとまだモリアーティーが生きていた。
そしてライヘンバッハではないですか!
日本にいないから観られないんです(号泣)

by foggykaoru | 2012-07-29 23:44 | 推理小説

テメレア戦記Ⅲ・Ⅳ

テメレア戦記Ⅰの感想文はこちら
テメレア戦記Ⅱの感想文はこちら

Ⅲの副題は『黒雲の彼方へ』。情報はこちら
Ⅳの副題は『象牙の帝国』。情報はこちら


気高き竜テメレアとその担い手ローレンスの異文化遭遇の旅は続く。
中央アジア、イスタンブール、東欧・・・


ようやく辿り着いた英国はピンチ!
そのためにさらなる旅を余儀なくされる。今度はアフリカだよん。
で、最後になってとんでもない成り行きに。

パラレル英国における軍記ものだと思っていたのが、どんどん違う方向に発展していく。
竜を擁する空軍というのは、一種アウトローの世界。
伝統的な「英国」の規範や常識から多少逸脱している上に、テメレアとともに「英国外の世界」に目を見開かれてしまったローレンスは、「ひたすら英国に忠誠を尽くす」ことが進むべき唯一の道であるとは、とうてい思えなくなっていく。

こんな話広げちゃってこの後ちゃんと続けられるのか?>著者
というのが正直な感想。
Wikiによると、すでに英語版は7巻まで刊行されているそうなので、ちゃんと続くらしい。。。

で、今頃になって気付いたのだが、どうもこのシリーズ、私には読みやすくないようだ。
というのは、2行ぐらいの説明で場面が変わってしまうので、斜め読みしていると、
えっ、いつ船に乗っちゃったの?!
みたいなことになり、あわてて数ページさかのぼって読み直さなくてはならないのだ。
1つ1つの場面の描写はとても濃密で面白いのだけれど。

こういう書き方の小説として思い出すのは映画「マスター&コマンダー」の原作。
あれもシリーズなのだが、1作だけ読んでギブアップした。
さすが、あの映画を観て英国海軍ものにハマったという作者だけのことはある(苦笑)

by foggykaoru | 2012-07-27 21:59 | 児童書関連

無敵艦隊

1937年公開のイギリス映画。
ARC会員宅でネタ映画(!)として観ました。

主演がローレンス・オリヴィエで、売り出し中のヴィヴィアン・リーが脇役として出ていて、後に2人が結婚するきっかけになった映画、というのが世間一般のネタなのですが、私たちは純粋に(!)無敵艦隊と英国海軍のネタを探すつもりでした。


がっ、、、

いやー、すごかった。

昔の映画ってこの程度だったのね。

最近観た「図書館戦争 革命のつばさ」がいかにしっかりした作品なのか、
この2年後(1939年)公開された「風と共に去りぬ」がいかに段違いの傑作だったのか
ということがよくわかりました。

どうすごいかと言うと、
セットで撮影しているから全体的にちっちゃい!ちゃっちい!ということはさておいて、
思いつかなくて途中で考えるのやめたでしょ!>脚本家 みたいな台詞があるし、
リスボンからイギリスまで1人で手漕ぎボートで帰ってくるし、
追手の間抜けさが、まるで幼稚園児だし、
とにかくヒーローを逃がさなくちゃ!ということで、意味不明なほど親切な人物が登場するし。

で、船ですが、たったの2シーン。
まあ、この映画の原題は「無敵艦隊」ではなくて「Fire over England」ですからしょうがない、、、、って、この原題も内容と合ってないじゃん(炎が上がったのは他のところです)

収穫は女王です。
英国人にとって定番のエリザベス女王像というものがよくわかった。
でも、この女王、「can't」を「カーント」じゃなくて「キャント」って発音するんです。アメリカの女優なのかなあ。まさか。



「ちっちゃい!」ということに関しては我慢しようと思ったのですが、これだけは言わせてください。
リスボンはテージョ川に面しています。
河口近くだから、ほとんど海みたいに広い川。
高速で走るバスが渡り終えるのに20分ぐらいかかる。写真はこちら
この映画だと多摩川ですらない。まるで神田川(笑)

by foggykaoru | 2012-07-04 20:04 | 西洋史関連

映画『ジェーン・エア』

英国っぽい気分に浸れるかなと思って観てきました。
その期待は100パーセント満たされました。

荒涼たるムア。
広大で豪華だけれど寒々しくて暗いお屋敷。
嫌味な貴族。さげすまれる家庭教師。

そして粗食!!

こういうのは英国の本物のお屋敷で、英国の俳優が演じてこそ。
(とか言いつつジェーン役な英国人じゃないけど)

あまりにも有名な原作。だから意外性はゼロ。
しかもその原作が今の感覚からしたら不自然な筋立てなのだから、正直、感情移入はしにくいのです。さらに、私の場合、原作者シャーロット・ブロンテの生い立ちとか、余計な知識を蓄えてしまっているものだから、「ああ、これはシャーロットの満たされなかった願望なんだろうな」とか考えてしまうのは、(読書ならともかく)映画の鑑賞としては邪道なんだろうなと思ったり。

観てきた友人曰く「ジェーンとロチェスターが美男美女すぎる」
そうなんでしょうね。特にロチェスターがかっこよすぎ。
もう1人の男性が、「第九軍団のワシ」のエスカだったのにびっくり。芸達者ですな。
そしてジュディ・デンチの存在感。さすがです。

台詞の英語が喉の奥でくぐもったように発音されるのも興味深かったです。
「家庭教師 ガヴァネス」がちっともそう聞こえないくらいなのですから、それ以外の単語はほとんど聞き取れない。たぶん文体も原作そのままで、その時代のその土地の雰囲気を表しているのでしょう。

フランス少女アデールのフランス語は本物です。あれは生粋のフランス人。
その家庭教師であるジェーンのフランス語は、さして流暢でもなく、発音も素晴らしいというほどでもないけれど、まあそんなにひどくもない、、、という、納得のレベル。そういうところまでしっかり目配りできています。

英国好き、時代もの好き必見。


この映画の公式サイトはこちら

by foggykaoru | 2012-06-15 21:30 | 普通の小説

ジーヴズの事件簿 才智縦横の巻

久しぶりの読書です。

P.G.ウッドハウス作の小説。
1881年にイギリスで生まれたこの人はパブリックスクールで教育を受け、オックスフォードに進学するつもりだったのが、家計の急変によって進学を断念することになったのだそうだ。なんとなくランサムに似ている・・・。

ジーヴズは執事。
主人はバートラム・ウースターというぼんぼん。
お金と暇はたっぷり持ち合わせているけれど、知性は足りないご主人さまの窮地を、有能な執事が奇跡のように完璧に助ける・・・という、きわめて英国的なお話。

軽く読めて楽しめます。英国好きにお薦め。


この本に関する情報はこちら

by foggykaoru | 2012-06-12 21:36 | 普通の小説

銀の枝

ローズマリー・サトクリフのローマン・ブリテン四部作の第二作。

読み始めた矢先に東北旅行に行ったりしたせいで、たかだか少年文庫1冊を読むのに10日くらいかかってしまった。(旅行先に持って行こうかと悩んだのだけれど、図書館で借りた本だったので、大事をとって家に置いていったのだ) 読むのが早い私にとって、たぶん最遅記録(苦笑)

水がさされると、読む意欲が失せたりするものだが、この本は違った。「何の話だったっけ?」と悩むこともなく、落ち着いて残りを読めた。これは「ともしびをかかげて」で、このシリーズの世界が把握できたおかげ。

このシリーズ読者の中で、この作品をイチオシする人は(今のところ私の周囲には)いないようだが、これはこれで面白いと思う。特に途中のあたり、まるで「スカーレット・ピンパーネル」じゃん!(笑)

「第九軍団のワシ」とのつながりもよかった。
個人的には、こっちのワシの登場の場面のほうが感動したかも。

そう言えば、この本ではマイルをメートルに換算していません。そうでなくちゃ。「第九軍団」もマイルに戻してほしい。


この本に関する情報はこちら

by foggykaoru | 2012-05-13 08:18 | 児童書関連