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六本指のゴルトベルク

青柳いずみこ著。
音楽に関するエピソードがある小説の紹介本。

青柳さんの著作としては、『翼のはえた指』がすごいのだが、この本もある意味、すごい。

というのは、「音楽や音楽家の話がメインの小説」ばかりではなく、「音楽に関するエピソードがちらっとある」程度の小説の紹介が非常に多いから。

つまり、音楽関係だから読んだわけではなく、たまたま読んで、たまたま見つけたということだ。

どんだけ本読んでるんだろう?
本職のピアノの練習だけで十分に忙しいだろうに。


で、なにしろ読んだのが1カ月前なので、何も覚えていない・・・・・・・・
・・・・・・・・あっ、1つだけ覚えてた。

『ジャン・クリストフ』である。
これはベートーベンをモデルにしたとされるけれど、そうとばかりは言えない、とかなんとか。
興味を引かれたので『ジャン・クリストフ』、読んでみようと思ったんです。
でも図書館で手にとってみて、なんだか萎えてしまった。


たいして読書家ではない私。
青柳さんの爪の垢をください(苦笑)


この本に関する情報はこちら

by foggykaoru | 2013-04-30 19:59 | エッセイ

Fellowship Concert

c0025724_1602681.jpg戦いすんで日が暮れて。
「指輪コンサート」こと「第一回 ロード・オブ・ザ・リング Fellowship Concert」はつつがなく(?)終わりました。

左はコンサートのパンフレットです。赤の色がなんともいいじゃありませんか。中身の充実度もハンパじゃない。

果たして客が来るのか?という疑問があったのですが、トールキンのファンの会「白の乗手」の会員始め、一応、オケのメンバーと同数ぐらいは来たかな?(私は会員じゃありません。そんなマニアじゃないもの)

参加できてよかったとしみじみ思っています。

最後の最後に追加になった箇所で「俺たちはナズグルだぞ!」と立ちあがるのは、テンションが上がって楽しかったです。
Into the Westはこれが最後とばかり、地声でがなりました。私、真ん中のドより下は地声ならけっこう出るんです。練習のときは後が怖くて裏声でささやいていましたが。

なによりも、
舞台での発表を目指して練習するという、かつてのクラブ活動を再び経験できたことが嬉しかった。
そして、今回知った新たな喜び。
それはオケと一緒に歌うこと。
合唱だけとは違い、さまざまな音が聞こえてくる。それらと混然一体になれる喜び。

練習のときから、ホルン奏でる「旅の仲間」を聞くたびに、「この場にいられてよかった」と思ったものです。

次回(あるのか?!)はWe will meet againを歌えるように、まともな身体になっている予定です。
次回の「ゴンドールの執政」はもっと速いテンポでお願いします。あんなゆっくりじゃ酸欠になる。
次回は「Many meetings」をやりましょう。スキャット的なコーラスをやりたいです。
次回は「ローハン」を、主催さんのソロとオケでやってもらえたらいいなあ。
次回は・・・
次回は・・・

妄想はこのくらいにして、体質改善という名の、私の個人的な戦いは、まだまだ続きます。
次回(あるのか?!)、胸を張って参加表明したいから。

========

Gandalfさんからの差し入れです。もちろんコーヒー。
c0025724_16562228.jpg


裏面に注目!
c0025724_1658296.jpgこれをもらえただけでも、参加した甲斐があったというもの。

by foggykaoru | 2013-02-24 16:35 | 指輪物語関連

魂のピアニスト

ピアニスト、フジコ・へミングの自伝。

以前、テレビで話している彼女を観て、「強烈!」と思った記憶があるが、この本を読んで納得した。

まず、母親が強烈。
強い子どもでなかったらつぶれてしまうんじゃないか。
そしてつぶれない子どもはさらに強くなる。

追い打ちをかけるのが国籍問題。
スウェーデン国籍の父親を持つ彼女はスウェーデン国籍だったのだが、長年一度もスウェーデンに行かなかったから、国籍を抹消されていた。そして日本は国籍をくれない。ひどい話だ。無国籍のままほうっておくなんて人権問題だ。

そしてようやくかなったドイツ留学。極貧の中で暮らす。
日本に帰るか? 
母親は「日本にはあなたの活躍する場なんてない」とばっさり。
ようやく注目され始め、大々的にリサイタルを開こうという矢先に倒れ、聴覚を失う。
療養後、ある程度は回復するが、聴覚は完全にはもとに戻らない。
演奏家としての道はなかば諦め、教師として生きようと、資格を取る。
15年間ドイツに暮らすことにより、年金を受給する資格を得る。
晩年になってから日本で急に注目され、演奏家として活躍する。

こんな人生を送ってきた人が強烈にならないはずがない。

「書きおろし」とあるが、「語りおろし」という感じ。
字が大きくて、1時間ぐらいで読み終えた。
巻末に載っている彼女の絵日記やイラストがなかなかのものである。
そのセンスはデザイナーだったという父親ゆずりなのだろう。
骨の髄までアーティストなのだなと思った。

この本に関する情報はこちら

by foggykaoru | 2013-01-26 20:34 | 伝記・評伝

ガヴロッシュ歌う『ちびっこ仲間』英仏版の違い[追記あり] 

この楽しい歌は映画『レ・ミゼラブル』ではかなりはしょられていましたが、確かフランス語版はめちゃくちゃフランス臭かったはず、と思って確認してみました。


まずはフランス語版。日本語訳だけご紹介します。
(ガヴロッシュのソロパートはかなり超訳で、コーラスパートは抄訳です)
原詩を見たい方はこちらへ。

題名: 『・・・のせい』
地べたに倒れたのはヴォルテールのせい
どぶに鼻をつっこんだのはルソーのせい
俺が公証人でないのはヴォルテールのせい
俺が小鳥なのはルソーのせい
[コーラス(~なのはヴォルテールのせい ~なのはルソーのせい)]
俺は地べたに倒れた
どうやって転んだかは神様だってご存知ない
俺のことを自分の子どもだとわかってくれるおやじもお袋もいない
だから自分で家族を作ったのさ
家族がいない奴らと一緒に
ぼろは着てるけど愉快な奴らで
こんなにでっかい心を持ってるんだ
[コーラス お前が楽しい奴なのはヴォルテールのせい 服がボロなのはルソーのせい]
俺は裸足だけど
この足はちゃんと前に進むぜ
気に入ったものは取っちまう
金を払う? そんなこと問題じゃねえ
店のおやじやおかみなんか みんなアホ
[コーラス お前を捕まえるには おまわり1人じゃ足りない]
俺のことはみんなが知っている
クリニャンクール(注:パリの地名です)からベルヴィル(注:これもパリの地名)まで
俺はみんなに好かれてる
おまわりは別だけどさ
俺は入ってくるものと
入ってこないもので暮らしてる
次のメシのメニューなんか知らない
着てるのがボロなのは
[コーラス ルソーのせい]

まだまだ続くのですが、繰り返しが多いので省略します。

とにかく、すべてはフランスが誇る偉大な思想家ヴォルテールとルソーのせい。
なぜこの2人なのか? 
そんなに悪い人じゃなかったと思うんだけど。
偉そうで鬱陶しい存在だったのかな?

それはおいといて、この歌詞の最大の魅力は
「ヴォルテール

「ルソー」(厳密に言うと「オー」なのですが)
に合わせた脚韻です。
聞きたい方はこちら


さて、英語版です。
題名は『Little people』、すでに原詩とはかけ離れている。だから日本語の題名は『ちびっこ仲間』。

They laugh at me, these fellas,  奴らは俺のことを笑う
Just because I am small  俺がちびだからってだけで
They laugh at me because I'm not hundred feet tall! 俺の身長が100フィート無いから
I tell 'em there's a lot to learn down here on the ground 
奴らに教えてやる
下々の世界には勉強することがいっぱいあるんだって
The world is big, but little people turn it around!
世界はでっかいけど、ちっこい俺らがひっくり返してやるんだ

A worm can roll a stone ミミズだって石を転がせる
A bee can sting a bear  蜂だって熊を刺すことができる
A fly can fly around Versailles ハエだってベルサイユの周りを飛べる
'Cos flies don't care! ハエは気にしないからな
A sparrow in a hut あばら屋のスズメだって
Can make a happy home 幸せな家庭を作れる
A flea can bite the bottom 
Of the Pope in Rome! ノミだってローマ法王のケツを噛めるんだ

なかなか面白いですねえ。
「てのひらを太陽に」を思い出すけど(笑)


フランス語版は生活感、「どん底感」があふれています。どん底で必死に生きている。
これこそ「レ・ミゼラブル」、すなわち「惨めな人々」

英語版は切迫感が薄い。
たいして惨めじゃない。

英語版はディズニー、と言ったら怒られますか?



[1/19追記]
むっつりさん、ラッコ庵さんのコメントに触発されて、少し調べてみました。
最初から調べろって? すみません。

フランス革命の種子を播いたのは啓蒙思想。
その立役者がルソーやヴォルテールだった。
せっかく革命を起こしたのに、それに続く恐怖政治→ナポレオン帝政→王政復古、という流れの中で、庶民の暮らしはいっこうによくならない、ということがこの歌の底流に流れているのでしょう。
これは英語圏の一般観客に通じるはずがない。
だからディズニーでいくしかない。

悪口言ってるみたいに聞こえるかもしれませんが、Little peopleの歌詞は素晴らしいと思います。
特にミミズのくだり。
リズムにばっちり乗れるし、脚韻も効いている。
し・か・も 内容がある。
名訳です。

by foggykaoru | 2013-01-18 22:02 | 観もの・聞きもの

『民衆の歌』英語版とフランス語版の違い

確かこの歌もフランス語では全然違ったっけ、と思い出したので、忘れないうちに書きます。

サビ(この歌の場合、歌いだしの部分)のフランス語版は以下のとおり。
A la volonté du peuple 民衆の意志と
Et à la santé du progrès, 進歩に乾杯
Remplis ton coeur d'un vin rebelle 君の心を反逆のワインで満たせ
Et à demain, ami fidèle.  そして明日に乾杯 忠実な友よ 
                [追記]「忠実な友である明日に乾杯」と訳すべきかも
Nous voulons faire la lumière  我々は光を作りたいのだ
Malgré le masque de la nuit たとえ夜に覆われていても
Pour illuminer notre terre 我らの大地を照らし 
Et changer la vie. 暮らしを変えるために

この歌は、カフェで革命派の学生たちが一杯やりながら、さまざまな意見が出て沸騰している場面で、リーダー格のアンジョルラスが歌い始めるのです。だから「乾杯」。
個人的には「ami fidele 忠実な友よ」のところがツボです。
聴いてみたい方はこちら

続きはこうなっています。
Il faut gagner à la guerre 戦いに勝たなくてはならない
Notre sillon à labourer, 我らの畑を耕し
Déblayer la misère  貧困を一掃するのだ
Pour les blonds épis de la paix  平和という黄金の麦の穂のために
Qui danseront de joie 
Au grand vent de la liberté. 
それは自由という風に吹かれて歓喜に踊ることだろう
[以下サビ]
A la volonté du peuple, 民衆の意志に乾杯
Je fais don de ma volonté. 私は私の意志をさしだそう
S'il faut mourir pour elle, そのために死ななければならないのなら
Moi je veux être le premier, 私は真っ先に死にたい
Le premier nom gravé 
Au marbre du monument d'espoir. 
希望というモニュメントの大理石に刻まれる最初の名前になりたい
[以上サビ]

sillon(畑)という単語は、フランス国歌「ラ・マルセイエーズ」の歌詞にも出てきます。
あの歌はもともとフランス革命の歌。
たぶんフランス人ならそのことを思い出すのでは。(なにしろ私が連想したのだから)



英語版は
Do you hear the people sing?  民衆の歌がきこえるか
Singing a song of angry men?  怒れる人々の歌を歌っている
It is the music of a people  それは民衆の音楽だ
Who will not be slaves again!  彼らは二度と奴隷にはならない
When the beating of your heart  お前の心臓の鼓動が
Echoes the beating of the drums  ドラムの鼓動と響き合うとき
There is a life about to start  始まろうとする1つの命がある
When tomorrow comes!  明日が来るとき

無意味な繰り返しが多い。
浅い。そしてフランス語版に色濃く漂う悲壮感がほとんど消えている。

そう。
このミュージカルはフランス語で上演すると、全体の雰囲気が英語版よりもかなり暗くなるのだろうと思います。
どちらが良いとか悪いとかいう問題ではなく。


歌詞の翻訳は難しいです。
無意味な繰り返しと言ったけれど、歌うと調子がいいのだから、上手な翻訳だと思います。
内容的に浅くなってしまうのは歌詞の翻訳の宿命かも。


関連記事
偉大なる日
映画版『ワン・デイ・モア』に関する考察(?)
ガヴロッシュ歌う『ちびっこ仲間』英仏版の違い

by foggykaoru | 2013-01-12 00:08 | 観もの・聞きもの

ボクたちクラシックつながり

最近ばたばたしておりまして、微妙にネット落ち状態です。
読んだのに感想文を書いていない本が3冊。まずは第一弾。

============

副題は『ピアニストが読む音楽マンガ』
ピアニスト青柳いづみこによる軽いエッセイ。
音楽マンガとは『のだめカンタービレ』『神童』『ピアノの森』の3作品のことなのだが、8割がたは『のだめ』関連の話である。

同じ著者による『翼のはえた指』とは比べものにならないくらい軽~い本だが、『のだめ』ファンには楽しめる。

完結する前に書かれたこの本だが、結びは「音楽でつながっている」
まるで『のだめ』の結末を知っていたかのようなシメに感銘を受けた。

二ノ宮知子さんはほんとうに音楽家の魂を理解して描いたんだな、ということ。
クラシック音楽のプロに受け入れられ、多くのファンを得た理由がそこにある。

『のだめファン』必読、とまでは言わないが、機会があったらご一読を。
(私に会う機会のある方、声をおかけください。お貸しします。)


この本に関する情報はこちら

by foggykaoru | 2012-12-08 10:16 | エッセイ

翼のはえた指

副題は『評伝安川加壽子』
私の年代でピアノを習った人には、この名前はおなじみのはず。

著者の青柳いづみこという人は、安川加壽子の弟子である。ピアニストでもありつつ、音楽に関するさまざまな著作をものしているという、こちらはこちらでスゴイ人。その筆致は非常に冷静で、弟子だからといって甘さや感傷に流れることはない。最近、楽な本ばかり読んでいたということもあり、久しぶりに読み応えのある本を読んだと実感した。

外交官の娘として、幼少期をパリで過ごた加壽子は第二次世界大戦の予兆の中、帰国。華々しいデビューを飾る。間もなく結婚。戦後間もなく音楽活動を再開。演奏家として、また、教育者として、日本に西洋音楽の種蒔きをする。低レベルの評論に傷ついたり、少数派の「フランス流」であるがための苦労も相当あったが、、家庭人としても充実した生活を送る。
私なんかに比べたら、人生の密度5倍? 10倍? 
そんな彼女をリューマチが襲う。指が動かなくなり、演奏家としての人生は終わる。
晩年はリューマチの症状が全身を襲い、病魔との壮絶な戦いにあけくれる。

戦前のパリじこみのステージマナー。
当時の日本人にとってはまさしく「妖精」の出現だっただろうな。

そして加壽子の円満な人柄。
ほんとうの意味で育ちが良かったのだろう。

読んでいくうちに、ピアノの先生とのおしゃべりをいろいろ思い出した。
(高校になってからのピアノのレッスンは、半分以上先生とのおしゃべりだったので)
安川加壽子は母語がフランス語。日本語が下手だったから、レッスンの指示は上手でなかった
とか。
「彼女は奏法が違う」ということも聞いた。
日本ではピアノを弾くとき「手を丸くしろ」とばかり言われるけれど、彼女の手は平ら、つまり指を伸ばしている、でも鍵盤を叩く瞬間は指が立っているのだからすごい
とか。

この本に関する情報はこちら

by foggykaoru | 2012-11-23 11:16 | 伝記・評伝

音楽の旅はけわしい

c0025724_18552742.jpg来年2月、「指輪物語」のファンの、ファンによる、ファンのためのコンサートが行われます。
当初はオーケストラと聞いていたので、ピアノしか弾けない人間には関係ないし、と、ちょっと拗ねていたのですが、そのうち「歌い手も募集」ということになり・・・
ほぼ1年中、喉が不調な私。
しかも本番はいちばん体調的に怪しい2月、ということもあって、相当悩んだ末に手を挙げました。

1、2回目の練習には行けなかったのですが、3回目にして練習初参加。

最初に練習したのは「In dreams」
これは「旅の仲間」をはじめとする映画第1部の音楽のいいとこどりの楽器演奏の末、歌がちょこっと入る。
「おおホビットだ!」とか、「黒の乗り手は怖いよ~」とか「旅の仲間のテーマって最高!! これを吹けるホルンが羨ましい」とか、さんざん楽しんだあと、気分よく歌います。もともとソプラノ(ボーイソプラノだけどソプラノはソプラノ)の曲だから歌いやすい。唯一の注意点は楽器に聞きほれて入りを間違えやすいこと(笑)

お次は「Into the west」
これは伴奏楽器を少なくして、たくさんの人で歌いましょうということらしい。
でもこの歌難しいのよね。特にソプラノには。
子どもの頃、「手のひらを太陽に」が歌いにくくて嫌だったのを思い出しました(苦笑)

最後に練習したのが「ゴンドールの執政」
これは「ミスランディア」と「ピピンの歌(フルート担当)」が続くスペシャルバージョン。
前半のコーラス部分は、メロディーは易しい。メロディーはね。
でもみんな長い音で、長く伸ばす音はほんとうはカンニングブレスしなくちゃね、とか言ってたんだけど。

最大の課題はブレスなんかじゃなかった。
上のミの音が10回ぐらい続くのです。
5回目くらいからかすれて、ついには出なくなる。
たかが上のミが出ないソプラノって何?と思うのだけれど、これが今の私の実力。
途中からアルトのラに移ってごまかしながら「ミスランディア」を待ちます。

これはオスギリアスを攻めたファラミアたちが蹴散らされているとき、荒野の向こうに忽然と飛蔭に乗ったガンダルフが現れ、「ピカーン!」とやる場面。
映画を観るたびに、「この歌、歌いたいなあ」と思っていました。
ここは最高音がファです。つまりミより高い。
でも、メロディーが動く、つまり、途中で少し低音になって喉を休めることができるせいか、 出るのです。
・・・少なくとも昨日は出ました。

でも、歌うたびに、出るか出ないかの丁半博打の世界ってのは(涙)

とりあえず、これから2月まで、マスクして過ごすことにします。

「ロード・オブ・ザ・リング ~Fellowship concert~」の詳細はこちら

by foggykaoru | 2012-11-04 18:52 | 指輪物語関連

「ロミオとジュリエット」まとめ

今月はえらい散財です。
高野秀行氏と小島剛一氏の本を新刊で買ったということもあるけれど、なんと言っても「ロミジュリ」を3回も観るという暴挙(!)に出てしまったのが大きい。

でも10年待ったんだし、パリ公演(あったとしたら、ですが)を観に行くことを考えたら安いものです。

明日行われる東京公演の千秋楽に行きたかったのですが、ネットで一番良い席が出てきたのが今日の5時半の回だったので。2階席1列目、しかもかなり中央寄り。
こんな良い席が取れただけあって、なんと2階のS席は2列目から後ろはほとんどが空席でした。
(A席はぎっちり埋まっていましたが。)
私の並びはほとんどがリピーターだったかも。(アンコールのノリがすごかった)

今日のロミオは良かったです。
彼がロミオに選ばれた理由がわかりました。ようやく(苦笑)
ジュリエットとのデュオが多いロミオは、男性のわりに高音が多いのですが、その聞かせどころの音域---たぶんソからラのあたり---が良く響くのです。1回目はやっぱり時差ぼけだったのね。
(でも若手男性の中でいちばんセクシーなのはマキューシオだと思う。)

ジュリエットは今日も安定して上手でした。
彼女には文句ありません。

それと「死」。彼女も完璧。
Youtubeの「死」よりももっと徹底して「人間以外の存在」を表現している。
ただし、1階席の2列目であの細かいビクビクした動きを間近に観たときは、一瞬、「ビートたけしかっ?!」と思ったということを、今ここに白状いたします。
たけしが人間じゃないという意味じゃないけどさ(笑)

ところで、日本版ロミジュリを観た人の中には、今回の「死」が女性であることに驚いている人もいるようですが、フランス人が「死」という役を作ったら、それは絶対に女性になります。
フランス語では「死 la mort」は女性名詞なのですから。
(ドイツ語の「死 der Tod」は男性名詞です。ウィーン製ミュージカル「エリザベート」の「トート」は男性ですよね?)
ちなみに「憎しみ la haine」も「狂気 la folie」も女性名詞。
マキューシオが「狂気はおれの恋人」と歌う理由もそこにあります。
男性名詞だったらあんな歌は歌わせられない。

大公の歌う「Le pouvoir権力」の振付について。
ありゃどうみても「武道」ですよね。「やっ!」とか声まで出すし。
今回の日本公演のための特別バージョンではないか、振付師がわざわざ「karate(この場合、フランス語の「r」の発音をしなくちゃいけません(笑))」の動きを研究した成果ではないか、、、と想像してるんですが、どうなんでしょう?

で、まとめ(というほどのことはないけれど)ですが、今回のフランス版は筋が実にざっくりしています。物語を全然知らない人にはよくわからないかも、と思うほど。
フランス版がもともとそうなのかどうかはわかりませんが、もしかしたら、「フランス語がわからない観客に、台詞で細かいことを説明するよりも、歌とダンスで楽しませることを主眼にしたほうがいいという考えもあったかも。私は歌とダンスを楽しみたかったので、大満足です。


あ~あ、これで「秋の音楽祭」は終わりです。

来年、フランス版ミュージカル「ノートルダム・ド・パリ」が来る、という話を聞いて、一気に盛り上がったのですが、よく見たら英語版だったので、盛り上がった気持ちが、まるでタイヤに穴をあけたみたいにシュ~~~と盛り下がってしまったのが数週間前。
フランス語で聞きこんでしまったのをわざわざ英語で観るのはちょっとねえ。
しかも、「ノートルダム」は骨の髄までフランスの話なのに(涙)

以下、フランス版「ロミジュリ」のネタバレがあります。大阪公演をご覧になる方はご注意ください。

by foggykaoru | 2012-10-20 23:36 | 観もの・聞きもの

「ロミオとジュリエット」2回目(追記あり)

お詫びとともに訂正します。
ロミオは「へなちょこ」ではありません。
今日のロミオはちゃんとジュリエットの声を支えていました。
でも魅力があるのはマキューシオのほうなんだわ(苦笑)
もともと役柄としてマキューシオのほうが面白いし。
ロミオみたいな単なる二枚目は損なんですよね。めちゃくちゃイケメンでもない限り、単なるへなちょこに見えかねない。で、このロミオは大したイケメンではない。(きっぱり)

マキューシオみたいな「イッちゃった感」、これがフランス製ミュージカルの1つの特色なのかも・・・と今日思いました。フランス版「モーツアルト」とか「太陽王」にも共通するような。
とか言っても、Youtubeで覗いている程度の私です。信用しないでください。

それにしても、冒頭の口上の音声がひどすぎます。初演当時にカセットテープで作ったのをそのまま流しているんじゃないかと思いたくなるほど。

しみじみいいのはオジサンたち。
ロレンス神父、そしてジュリエット父。最高です。

ロレンス神父といえば
フランス語では「Frere Laurent」と言っています。
frereは英語のブラザーです。
つまり「神父=ファーザー」ではなくて、「修道士」。
はて?

原作でもブラザーなんでしょうか?


お気に入りの曲が増えました。題名はわからないけれど
「Dieu! Que les hommes sont durs!
Dieu! Que les hommes sont surs d'eux!
(神よ、人間とはなんと難しいのか
 神よ、人間とはなんと自信過剰なのか)」という歌。
普通、この歌詞からは思いつかないメロディーラインなので、ちょっとびっくりするのですが、不思議に心に響きます。

今日のアンコール曲は
On prie(人は祈る)
Avoir vingt ans(20歳であること)
Les rois du monde(世界の王たち)
Verone(ヴェローナ)

なんと1曲増えました。しかも、今回は本編では使っていない曲。
そして、最後のVeroneのとき、大公閣下は前回にも増してノリノリ。
客席に降りてきて、彼に誘われたロレンス神父とジュリエット父まで降りてきたんです。
私が前から2列目にいた前回にやってよ!!


この調子でヒートアップしていったら、千秋楽はすごいことになりそうです。



もう1回観ようかな・・・

えっ、ハマりすぎ?
でもフランスのミュージカルが来日するなんて、10年に1度も無いことなんで。
思う存分ハマらせてください。



[追記1]
原作、、とは言っても翻訳ですが、「修道士ロレンス」となっていました。
「ロレンス神父」が誤訳だったのです。
あるいは確信犯。
日本人には「神父」のほうがなじみがあると思って、あえてそう訳したのかも。

[追記2]
お気に入りになった曲は「Duo du desespoir 絶望のデュオ」でした。
聞きたいかたはこちら

[追記3]
一緒に行った友人と確認したところ、前回も「Avoir 20 ans」はアンコールに入っていたそうです。ボケボケですいません(汗)

by foggykaoru | 2012-10-10 23:19 | 観もの・聞きもの